今週の夜王 第271話 「西から来た男」

 今週からは新シリーズです。歌舞伎町を騒がせた覚醒剤(シャブ)事件は、真の黒幕である警察官僚の五島次長がタイーホされ、エリート刑事の霧崎京一郎(肉便器)が、漫画史上最低のプロポーズを見せて幕を閉じました。



 あれから半年後(19ページでオーナーがそう言ってます)…。東京某所で全国ホストNO.1 を決める「H−1グランプリ」というのが行われています。
 ああ、夜王ワールドでも、こういう催しってちゃんとやってたんですね。なんか安心しました。


 で、今年のH−1グランプリで優勝をしたのは、大阪ミナミのホストクラブ「ヴィクセス」柳直夜(やなぎ なおや)。
 優勝インタビューを受けた彼は「東京のホストはレベルが低いわぁ〜」とか「ロミオの遼介と戦いたかったわぁ〜」とか、いろいろほざいてますが…なんだかすごく小者臭がするのは気のせいでしょうか(w



 でもって次の日、その直夜が女性同伴でロミオにご来店。遼介を指名すると、自分のお店「ヴィクセス2号店」が来月あたり歌舞伎町に出店するからよろしくたのんまっせーとか言いながら、「大阪のホストからすれば東京はぬるぬるの甘甘や!!」などと、みんなを挑発するだけして帰っちゃいました。


 ちなみに店名「ヴィクセス」は、アルファベットで書くと“VICCESS”…。“VICTORY”(勝利)“SUCCESS”(成功)を足した造語らしいですよ。


 …と、これだけだと、直夜はあんまり大した事のない、むしろヤムチャ臭すら感じられるほどの小者に見えてしまいます。
 KAJIMEも最初はそう思っていましたが、何度もYJを読んでいるうちに、とんでもない事に気付いてしまいました。
 この男…できる!!


 注目すべきは、彼がロミオに女性2人を、まるでスクラムを組むかのように肩に手を回して同伴させている点です。





 まあ、男がホストクラブに入るには女性同伴が必須です。それはいいとしても…。





 女の表情がまったく変わってNEEE!!


 この他にも何カットかあるんですけど、女性の表情は全部一緒(コピー。)そして直夜はそんな彼女達と一緒のコマでは、必ず肩に手を回し、スクラムを組んでいます。


 ここから推測される事は、ただひとつ。


「直夜が連れている女性2人は、精巧なマネキンである」


 ここまで表情が全く変わらない女性は、いくらコピーネ申井上先生が描いたものにしても、あまりにも不自然過ぎ…。ならばこれは精巧なマネキンと考えるのが妥当でしょう。
 しかしロミオのホスト達は誰1人として、直夜に対して「ちょwwwお前マネキン連れて店来んなよww」と、ツッコミを入れていません。


 という事は、直夜は「人間そっくりなマネキンを作る」または「マネキンをまるで人間のように操る事ができる」どちらかの「能力」の使い手であると推測ができるのです!!


 直夜が終始女性の肩に手を回し、スクラムを組んでいるのは、そうしないと、マネキンがぶっ倒れてしまって、周囲に連れてる女がただのマネキンだとバレてしまうから…そう解釈すれば合点が行きます。


 そう考えると、なるほど、H−1グランプリ優勝の肩書きは伊達では無いという事でしょうか。
 やはり全国は広い…。こんな恐ろしい能力者ホストがゴロゴロいるって事ですね。


 なんだかこう書いてしまうと、ひどく荒唐無稽な話に聞こえてきますけれど、今まで「夜王」に登場したホストを振り返りますと、傷が瞬時に完治するホスト(遼介)とか、巨大タンスを軽々とブン投げるホスト(アミバ様)とか、己の象さんを振り回して女性を感動させるホスト(源太)とか、習った社交ダンスの技術を生かして、投げられたシャブを素手で全部キャッチするホスト(英樹)など、恐るべき能力の持ち主ばかりでしたので、これぐらいの奴が現れないと、彼らには対抗出来ない…と言う事なのかもしれません。


なんか、いつの間にやら「夜王」も、テニスの王子様ばりに、人間離れした奴らが幅を利かせる漫画になりつつあるのか…?という気がするような、しないような(′・ω・`)



 一方、そんな恐るべき能力者の直夜に対して、接客をする店長(は、思いっきりガンを飛ばしていたり(24ページ1コマ目)、他にも陸は終始ブチ切れっぱなしで、まるでどこかのチンピラみたいだし、卓也(ヤムチャ)は相変わらずのヤムチャ顔。まったくどいつもこいつもって感じですから、泣けてきます。(′・ω・`)



 ところで、遼介はほぼ同時期に、久々登場コピー顔のオーナーから、「今度ロミオ2号店出すから、お前店長やれYO!」と打診されていました。


 おお、これでようやく遼介も聖也さんと同じく、自分の店が持てるようになったのか…。長かったなあ。


 場所は六本木・渋谷・池袋・銀座、どこでもいいYO!!と言い出すオーナーですが、直夜と出会い挑発され、そして聖也さんとか愛夢とか、エロティカの女オーナーとかが、みんな新天地で勝負してるので、俺もそろそろ勝負する時なのかと悩んだ遼介は…。



「大阪です!ミナミに出店させて下さい!」


遼介の予想外すぎる返答に、オーナーもΣΣ(゚д゚lll)ズガーン!!と驚いちゃっているところで、次週へ続く。



 しかし、大阪進出とは、これは予想外の展開。まあ、確かにこれ以上歌舞伎町で話を続けて行くのには少し無理がありますからねえ。四天王もいなくなっちゃったし(′・ω・`)


 でも遼介が大阪に行っちゃったら、そのうち出てくるであろうと思われていた肉便器の出番が、当分お預けになっちゃいそうなのが悲しいところ…。


 まあ、これは敢えて旬のキャラを捨てて、新キャラに賭けるという、井上・倉科両先生の意気込みに期待…といったところか。




 以下、「大阪編」におけるこれからの展開予想とか、個人的妄想展開をつらつらと書いてみます。


 果たして大阪には、聖也さん・アミバ様・肉便器クラスの逸材が待ち構えているのでしょうか。
 やっぱり大阪にも四天王とか、それに匹敵する存在がいるんでしょうかね。で、直夜もその一員で、仮に遼介が直夜を倒しても…。


「フフフ…よくぞ直夜を倒した。だが、直夜は我等大阪十傑(仮)の中では最弱の部類に…」


 などといった、少年漫画の王道パターン丸出しの展開…。うわあ、なんか普通にありそうで怖いです(w



 遼介も大阪に行けば、裸一貫。今までのコネや人脈は使えないから、ラッキーと「ウオオーッ!!」だけで成り上がらないといけないのか…?
 と、ここでよくよく思い返してみたら、確か大阪には、沙耶の父親・菱和会五代目という、立派なヤクザの知り合いがいるじゃないか!!
 しかもコイツ、奇しくも歌舞伎町委員会のメンバーでもあるし…。そうか、大阪では五代目が桃氏に替わってドラえもんポジションに(w
 いずれにせよ、大阪で五代目と再会!!という展開は大いに考えられます。井上先生や倉科先生が五代目の事を忘れてさえいなければ(w



 まあ、とはいえ、来週急に大阪へ!!という事にはまずならないでしょう。まだオーナーを説得できていませんし、修さんやヤムチャにも事情を説明していませんし、おそらく聖也さんの時と同様に、ロミオから3人くらい連れて行くヤツがいるだろうから、そいつらを決めないといけないでしょうし(個人的には修さん・ヤムチャ・陸の3人と予想)。
 という事は、「オーナー!!この3人貰って行きます!!」「ああ、持ってけ!!」の再来なるか!?


 それに、もしかしたらロミオで遼介の「お別れパーティー」とか催すかもしれません。そう考えると、まだまだ3〜4週は歌舞伎町で引っ張れますな(w


 個人的には「お別れパーティー」で、いつの間にか故郷から帰ってきたイカロス翼とか、いつの間にか仮釈放されていたアミバとか、いつの間にかおなかがポッコリ膨らんだ麻美を伴った肉便器とか、モブの中に紛れてるダンディとモミアゲを出してくれれば、何も言うことはありません。
 あ、聖也さんは大阪編で回想シーンでバンバン出てきそうな予感がするので、それまで温存の方向で(w