音楽の力を利用して、意図的に犯罪を誘発させているとさえ言われている、ノルウェーのメタルバンド・ヘルヴェタ。そして日本で猟奇的魅力により狂信的なファンを集めるDMC。その2つの悪魔がついに同じステージに立つ時がやってきた!!
そして対バン中、ついに正体を表したヘルヴェタのボーカルは、ノルウェーでブレイクしているポップミュージシャンの「シャーセ」という、見た目は根岸にそっくりなゴボウ男でした。
ヘルヴェタの更なる兵隊を手に入れるためにポップミュージックを歌い、しかも成功を収めたシャーセに対して、「オレは全然認められてねえのに!!(ひがみじゃねえ!!)」とクラウザーさんは怒りをあらわにするのでした。
「このゴボウ!!小鼻がふくれた感じがムカつくんだよ
前髪揃えてマッシュルームカットのつもりがチンポにしか見えぬわー
この田舎出身の大したコトねぇインチキオシャレがー
だから弟もバカなんだよ」
「恨みはらさでおくべきか」を歌いながら、シャーセに対して的確な攻撃(暴言)を浴びせかけるクラウザーさん。
ひがみじゃねえとは言ってますが、やっぱりいつも以上に怨念めいたものが篭ってます。
後半のほうは明らかに自らに対する自虐的暴言ですが、シャッチョさんはビチョ濡れです。
そんな中シャーセは、ヘルヴェタ予言の書最終章666「デーモンゲート」を歌い出します。
オシャレポップが大好きなひとりの少年が、街に流れるシャーセの音に触れ、シャーセをすっかり信仰しきっちゃった少年が、ヘルヴェタの音楽に触れ、すっかり心が荒んでしまった少年の前に現れたのは…デーモンゲート!!このゲートをくぐった時、人は悪魔へと化す…。
(ほざけ!!ほざくがよい!!
デーモンゲートなど俺がブチ壊してくれるわ!!)
ヘルヴェタの最後の予言にファンは大盛り上がりですが、ここでクラウザーさんが割って入って、予言を捻じ曲げてしまいます。
好きなあの子からネールの着信、そこからデートを重ね…。と、いつの間にやら狂気の予言がピュアな恋愛物語に路線変更。
なんかいつの間にやら少年に「ノブオ」って名前がついてるし(w
しかし、満をじして彼女をホテルに連れ込もうとするノブオですが、彼女から拒否されてしまいます。
性衝動を抑えきれずに夜の街へ走り出すノブオの前に現れたゲートとは…。
「えっ、もしかして、デーモンゲートとは
歌舞伎町のゲートのコトだったんだー」
「なんだー、ソレだったらオレも良くクグってるぜー」
「なにが悪魔の門だ、ヘルヴェタはただの風俗好きじゃねえかー」
クラウザーさんによってヘルヴェタの予言は完全に捻じ曲げてしまい、ただの風俗好きに成り下がってしまいました。
しかし予言はまだまだ続きます。 結局その後彼女と別れたノブオは、失意の日々、ある日DMCの音を知ります。すると…。
いきなりだー!!
つまり、ヘルヴェタの曲はじわりじわりと聴いたものの心を蝕むけど、DMCの曲は即効性があるってことですね!!凄いぜクラウザーさん!!
クラウザーさんの「現代の乾ききった世の中における愛の大切さとせつなさ」を歌った予言に、DMC信者からは歓喜の声。
しかしここで、一瞬のスキを突いたシャーセがクラウザーさんに飛び蹴り!!吹っ飛ばされしまうクラウザーさんに対して「貴様の化けの皮をはいでやるわー」と、ヅラや化粧を剥ぎ取りに掛かります。
「貴様は我々の邪魔をした、これで終わりだぁ
化粧を取り、その姿を晒せー、皆の者に晒せー」
ここで正体がバレたら全てが終わり…。クラウザーさんの素顔がついに晒されてしまうのか?
「なんだと…」
ところが。根岸の素顔をみたシャーセは驚きを隠せません。
そりゃそうでしょう。自分と全く同じツラが目の前にあるのですから。
「ク、クラウザーさんがシャーセを取り込んだ〜〜〜〜!!」
「これは自分が瓜二つの人物を見ると命が尽きるという
ドッペルゲンガー現象だ〜〜!!」
しかし幸いにも、みんなはクラウザーさんがシャーセの顔を取り込んだと信じきって、素顔の事がバレてません。持つべき物は顔ってことですかね。
「フハハ、これは地獄の死刑執行法
“クッペルラウザー現象” であるわ
オレが身をもってコイツに死を宣告してやったわ」
バレてないのをこれ幸いに、根岸はDMCファンに言われるまま、シャーセのオシャレポップを歌って、完全に引導を渡そうとします。
もはや完全に王手を指している状態。ところがここで予想外の反応が…。
「なんか違うな
「おう、キモいな」
「あれはシャーセじゃねえ」
歌う前はみんながシャーセに似てるって言ってたのに、根岸が歌いだしたとたん、みんながその歌をキモがりはじめます。クラウザーさんが圧倒していた状況が、少しづつ揺らぎ始める中、気を取り直してもう1曲…。
やっぱりダメだー!!
見た目は同じゴボウ男なのに、歌声がキモイのか、それともクネクネしてる腰つきがいけないのか、根岸のオシャレポップは全く受け入れて貰えません。
しまいにはDMCファンですら「なんか受けつけねー」などと言われる始末。
どうやら根岸のオシャレポップは、絶望的なまでにダメダメのようです。
でも相川さんと佐治くんだけは根岸の音楽を認めてるんだよなー、何でかわかんないけど(w
「クラウザーさん落ち着いて下さい!!
相手の王将は完全にクラウザーさんに囲まれています
何を指してもクラウザーさんが勝てる状態です」
「さあ、指して(歌って)下さいクラウザーさぁん」
「81マスに潜るんだー」
「勝利は目の前です!!」
ちょwwwそれなんてハチワンダイバー?
クラウザーさんがダイブするシーンを想像して、ビチョビチョに濡れそぼったわ!!
DMCファンからトドメをさせと言われまくる根岸。しかしトドメをさそうにも、根岸のオシャレポップではトドメをさせない…。
湧き上がるジレンマと自分のオシャレポップの才能の無さに耐え切れなくなった根岸は…。
ええ――っ!?
根岸、ここでまさかの敵前逃亡!!
クラウザーさんはこのまま敗れてしまうのか…!?次回へ続く!!
しかし、デスメタルの祭典なのに、最後の決め手がオシャレポップだと言うのも、コレは何かの皮肉なのでしょうか♪
若杉公徳先生の巻末コメント
「単行本買って毎日イベントにも行きます。」