遼介と新人ホストの翼(イカロス翼・本名:石川耕三)は、どっちがロミオのNO.1になれるかを競うことになりました。ここまでのところはほぼ互角。勝負の行方は互いの誕生日である月末に持ち越されそうな流れとなります。
そして運命の決戦日。序盤は翼派が勢いに任せて、一時は500万円以上の差を付けてリードしますが、歌舞伎町の街に愛されている遼介の元に、大量のお客さんが舞い込むようになって、いつの間にやら遼介派の圧勝ムードになっちまうのでした。
時間が経つにつれ、形勢はどんどん遼介派に傾きます。ロミオのフロア内には遼介のお客さんばかりで、イカロス翼の客は数えるほどに。売り上げでも1千万以上の差を付けて遼介がリードと…もう完全に大勢決した!!って勢いになっちゃいます。
(ば、ばかな、こんなことが…)
追い詰められるイカロス翼は、残っていた数少ない翼のお客さんにすがりつきますが、逆に離れていき、ついには翼のお客さんはロミオの店内からいなくなってしまいました。
この状況を観察していたオーナーは…。
「…歌舞伎町という街は、一文無しが突然のし上がる事もあれば
頂点に輝いていた者が、一夜にして全てを失う事もある…
最後に勝つのは、この街に愛された者だけだ!」
つまり、所詮凡人がどんなに努力しても、ラッキーマンには勝てないってことですね!!
まったく、なんて身もフタもない漫画なんだ(w
「ラスト20分を切った…勝った…完全勝利だ!!」
「終わったな…お前たちの負けだ!」
修さん・卓也(ヤムチャ)が早々と勝利宣言しだす中、翼派の連中は既に お通夜モードに入ってます。源太達は自分の派の敗北を認めざるを得ない感じですが、イカロス翼だけは「か、完璧な俺が負けるわけがない…」と狼狽するばかりで、見苦しいったらありゃしない。
と、そんな時、ひとりのお客さんがロミオに来店します。やって来たのは…翼のお婆ちゃんだー!!
まあ、お婆ちゃん来店は、予想された範囲内の出来事ですね。
先週の高橋先輩登場はマジで予想できなかったけど(w
お婆ちゃんはイカロス翼を指名。
明らかに勝負が決した時点での、最高齢の客を前にして、翼派のホストたちはどう接して良いのか分からなくなりますが、たどたどしいながらも、普通に接客する事にします。
お婆ちゃんの話が、故郷や孫の話に触れると、イカロス翼は、顔では平静を装いながらも、明らかに動揺を見せます。
そんな時、突然お婆ちゃんが一通の封筒を出します。封筒の中には孫が毎月仕送りしてくれたお金(合計50万円)が入っており、この金でなにかいいお酒を飲ませて下さい…との事。
イカロス翼はここでドンペリゴールドを注文させます。「本当にいいのか翼?」とみんなから言われると…。
「お客さん…僕はホストだ
お客さんに酒を注文してもらうために僕は存在している…
その注文、有り難く頂戴します」
うーん、この時のイカロス翼(307ページ)が無駄にカッコいいぞ。
なんか後光が指してるし。
まあホストとしては決して間違った事は言ってないんですよね。
このコマだけ見ていると、どうしてコイツがラッキーマン遼介に負けちゃうのか、本当に分かりませんね(w
やがて店長がドンペリゴールドを持ってくると…。
「翼さんは仕事に熱心さんですね…立派ですね…
私にはこれくらいの事しかできないけど…仕事頑張って下さい
これで私は田舎に帰れます、それじゃあ…失礼します」
結局、お婆ちゃんはボトルの口も開けることなく、席を立ちます。
そして後を追う遼介に、お婆ちゃんは「あの翼という人は孫とは別人です…」と告げて、遼介に世話になったと言い残して、ロミオを退転するのでした。
(耕三…婆ちゃんはもう何も言わん…
アンタが選んだ生き方だから…
元気でやっているのを見ただけで十分だよ…)
夜道を涙を流しながらせつな過ぎる表情で歩くお婆ちゃん。なんというか、ギャグ顔じゃないんですけど、ずいぶん気合いの入った描かれ方をしています。
描き下ろしとは珍しいですね井上先生!!
しかしお婆ちゃんが横断歩道を渡っている最中に、心臓発作でぶっ倒れてしまい、そこに一台の車が迫る―――っ!!
いきなりの死亡フラグだよウワァァン・゜・(ノД‘)・゜・
つづく。
P・S
313ページ「mangaグランプリ結果発表!」内の、井上先生の審査員総評コメントが
あまりにも突っ込みどころ満載で爆笑しました^^