「カウンタック」の連載時は、時々ちょっとロックの片鱗を見せる時は有るものの、それでもWJ連載時に比べると、すっかり大人しくなった感の有る、梅さんこと梅澤春人先生。
もうあの頃みたいな、ロック溢れる梅さんの漫画は読めないのか…。と、ちょっとガッカリしていたそんな時、思わぬ朗報が舞いこんできました。
梅さんが久々に描いた読みきり「フィメル」が、2011年1/19発売のビジネスジャンプ新年4号に掲載されました。
予告画像がこちらになるわけですが…。

どう見ても「SWORD BREAKER」の七剣邪です。本当にありがとうございました。
でまあ、その後発売日を迎えたので、wktkしつつ、早速「フィメル」を読んでみたわけですが…。
第一印象は、梅さんどんだけ六角形好きなんだよww
この作品、キャラクターの服装や、背景の至るところにまで、六角形尽くしになっています。
全ては梅さんの独創的過ぎるセンスがこうさせているわけなんですが、ここまで来ると「六角形フェチ」と言っても過言じゃありません。
そういえば、「カウンタック」に登場した、梅さんオリジナルデザインのスーパーカー「メビウス」も、見事なまでに六角形づくしでしたっけ。何というフェチっぷり。
世界観はSFとファンタジーがごっちゃになったような感じ。
人間の女性によく似た姿を持つ獣・フィメル。この同士を戦わせる「闇の闘技(フィメルファイト)」が秘密裏に行われていました。
そして、主人公のルーク(裕福な貴族らしい)が育成しているフィメルのサーシャなのですが、

このサーシャ、梅さんが以前ジャンプで描いていた「SWORD BREAKER」という漫画に出てきた、サーナたんに見事なまでに瓜二つ。

↑ちなみにこちらが「SWORD BREAKER」の美少女剣士、サーナたん。
頭に変な装飾品を身に付けていたり、義足の剣というところまでもまったく同じだから、恐れ入ります。
そういう意味ではこの作品は、「SWORD BREAKER」外伝と言ってもいいのかも知れません。思わずwktkしてしまいました。アバル信徒歓喜ですねww
さて、オーナーであるルークは、サーシャたんに対して、定期的にある行為をしています。それは…。

エロい事になってるよ梅澤くん!!
いやー、久々に使ったなあ、この表現。
つくづく木多康昭先生は偉大だ(′・ω・`)
ちなみにこの行為について、梅さんは作中でこのような説明を行っております。
これは性行為ではない…
定期的にフィメルの好物である“精液”(スペルマ)を与えることで、誰が自分のオーナーであるかを認識させているのだだが、もし森で“野生”のフィメルに出くわした時――――
こんなふうに人間にひざまずいてくれると思ったら大間違いだ!獰猛な獣(ビースト)!ヤツらの縄張りの森に踏み入った人間は――――
女性(オンナ)はのどぶえをかみ切られ…
男性(オトコ)はフィメルの大好物である“睾丸”を食われた後殺される!
サーシャがこれほど従順な性格なのは、額に取り付けられた装置によって“凶暴な脳”をコントロールされているからだ
しかし、この装置によってコントロールできるのは、人間の“男性”(オトコ)に対する攻撃性のみ――――
フィメル同士と人間の“女性”(オンナ)に対する攻撃性はコントロールできない!
ゆえに“闇の闘儀”(フィメルファイト)は女人禁制!!
フィメルスロートと呼ばれるこの行為は…
フィメルオーナーとなった特別な貴族のみが味わえる「極上の快楽」!!
からみつく長い舌!蜂蜜のような唾液!奥深く飲み込み締め付ける喉!
その狂おしいほどの快楽に我を忘れたオーナーたちの中には――――
フィメルと性交しようとする者がいる――――
だがフィメルの膣内は猛毒の粘液で満たされている!
フィメルとの交わりは“死”を意味するのだ!
その過ちを避けるため――――
フィメルスロートは必ず第三者監視の元で行うというルールが定められた!
とまあ作中では、こんな長ったらしい説明文が六角形の吹き出しで延々と説明されています…って、とことん六角形が好きだな梅さんwww
こういう説明の仕方が、いかにも梅さんのマンガらしくって、実にロックですね。
特に「だが、こんなふうに人間にひざまずいてくれると思ったら大間違いだ!」というくだりは
に近いものがあります。何という強引な説明。
まあ、色々長ったらしい説明がなされてますが、要するに「フ○ラ」させて、「ち〇ぽみ〇く」を与えているわけです。
こんなんで女の子を手なずけるとか「それなんてエロゲ?」って感じですが、梅さんのマンガでは、こうなるのか。最高にロックです。
しかし、まさか梅さんがこんなあからさまなエロシーンを描くとは思わなかったから、もうビックリですよ(゚Д゚;)
「BOY」や「無頼男」はさすがに天下の週刊少年ジャンプ様でしたから、寸止めで終わっていましたし(それでも十分エロかったけれど)
ヤングジャンプで連載してる「カウンタック」でも、乳揉みとか、乳首スケとか、手マンとかといった、微エロがあった程度なのに…。
何気にこれが初なんじゃね?
そんでもって、育てているうちに情が移ったのか、それともサーシャたんのフェラが上手すぎたからなのか、定かではありませんが、気が付けばルークは、サーシャたんに恋焦がれ、すっかりメロメロになっちゃってました。
一応ルークはいい所の貴族で、マリアと言う奥さんもいる、れっきとした既婚者なのですが…。
ルーク「もちろん妻も愛している…
だが、妻への“愛”とは違うのだ!
妻とは親同士が決めた結婚…言わば“作られた愛”なのだ!
だが、サーシャへの愛は違う!
私の心の奥底から生まれ出た…
ほとばしるような“真実の愛”なのだ!!」
早 /::::l:::l::、:::::、:::::ヽ::、::::::::::::\:::\::::::::ヽヽ::::::ヽ 駄 .く /:::!::::i:::!:::ヽ:::ヽ::::::ヽ::ヽ、::::::::::\:::ヽ:::::::ヽヽ::::::', 目 な. /:l::::!::::ヽ!::ヽ:::::::ヽ:::::::\:::ヽ、::::::::ヽ:::ヽ::::::::!::i:::::::! だ ん ハ:::l:::::、::::ヽ::::\:::::\:::::::\:::`ヽ、:::ヽ::ヽ:::::!:::!:::::l と /:::::::l::::::!ヽ:ヽ::::、:::::ヽ:::、:\::::: \::::::\::::!::::ヽ:!:::i:::l:l こ か !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::\:::ヽ::::\:::\::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li| い し j/:::l:::::!:、:::!::ト、:、:ヽ:::::`ヽ{、::::::\::::\{、::::::::::::::::i::!::l:l ! つ な l:i:l::::i::i:、:l::lテ=-、:ヽ、_、::\_,≧ェュ、_、\:::::::::i::li::!::リ : い !ハト:{:!:i:トN{、ヒ_ラヘ、{ >、{ 'イ ヒ_ラ 》\::l::!:ト!!:l::l! : と ヽ i、ヽ:ト{、ヾ ̄"´ l!\ `" ̄"´ |::!:l::! j:ll:! : !::、::::i l u |:::/lj/l:!リ : ヾト、:!u j!/ j|:::リ ヾ! ヽ ‐ u /イ´lハ/ }ト.、 -、ー-- 、__ /' !::// リl::l゛、 `二¨´ / |/:/ rー''"´ト!::i{\ / / !:/ / ^ヽ ヾ! ヽ _,,、'´ / j/
駄目だこいつ…。早く何とかしないと…。
地位も名誉も、美しい嫁さんもいるってのに…このクソヤローと来たら…!
このリア充爆発しろ!!破壊(デストローイ)――――!!
しかし、そんなルークに異を唱える者がいました。その人物とは、サーシャのフィメルファイトに置けるアーティスト(フィメルに装備する武器や装飾品を作る人)、サルバトーレ・ダリ。
ちなみに、サルバトーレ・ダリとは、上向きにピンとはねたおヒゲが特徴的なスペインの画家。梅さんの連載作品「カウンタック」に出てくるメカニック「寅さん」のモデルになった人物です。
面倒臭いので、以後コイツは「寅さん」と表記します。この漫画のダリも、寅さんみたいにひげがピーンと伸びてるし(w
この世界では、人の言葉を喋れないフィメルに、人間が恋心を持つ事はネ申に禁じられたタブーとされていました(セックルしたら死んじゃうし)。
ルークがすっかりサーシャにメロメロなので、見かねた寅さんは「そんな調子じゃいつか天罰が下るぜクソッタレー!」と再三警告をするんですが、ルークは全く聞く耳を持ちません。
嗚呼、恋は盲目とはよく言ったモノです。つーか、嫁さん要らないんならくれよ(゚Д゚)!
そして、こうやって愛情をはぐくんで育てたサーシャたんを、「闇の闘技(フィメルファイト)」という舞台で、戦わせます。
ちなみに今回の戦いでは、フィメルの肉体に、50%の割合まで、武器を付けたり、ゴツい鎧を着せたりなどと、肉体改造をする事が許されていたのですが、ルークは寅さんの忠告を無視して、サーシャたんに必要以上に武装改造させる事を拒みます。その理由は…。
(ヨ 〃〃∩ _, ,_ ノノ キィィィ 漏れの美しいサーシャたんが ⊂⌒(#`Д´)illi < ゴツくなっちゃうから `ヽ_つ⌒ヽ(ヨ) ( ヤダヤダヤダヤダヤダヤダ!! ⌒Y⌒ ドンドン
こ…こいつうぜえ…。
強い装備を付ければ強くなる。しかしその分フィメルが本来持つ美しさが失われる…。美しいサーシャたんをこれ以上ゴツくして汚したく無いという個人的理由から、ルークはサーシャたんへの過剰な装備改造を拒んでる…というわけです。
「ドラクエ」で例えると、強い鎧を装備させず、防御力が低いと分かっていながら、女性キャラに「あぶないみずぎ」を装備させてるようなモンです。
「こいつはさいこうだぜ!」
というわけで、結局ルークのワガママにより、30%の装甲で戦いを挑む事になったサーシャたん。「フィメルファイト」は多くの男性貴族がこの戦いを観戦しています。
ちなみにサーシャたんの外見は、おっぱいと股間の大事なところが隠れてるだけの、ほぼ全裸。
いたいけなおにゃの子を、ほぼ全裸で公衆の面前に出すとか、何という羞恥プレイなのでしょう!!
ルークマジで人でなし過ぎる。間違い無く大預言者ズールから「悪魔核」がもらえるレベルの鬼畜っぷりです。

で、こちらが対戦相手のフィメル「グレース」です。

やっぱりどう見ても七剣邪です。本当にありがとうございました。
…さて、対戦相手のフィメルを、さくっとぶっと殺したので、ルークは「サーシャたん良くやったね偉いぞ(;´Д`)ハァハァ」などと、サーシャたんをお姫様だっこして、いい子いい子して愛でてやると、レッグソードで傷ついたルークの切り傷を、物悲しそうにペロペロ舐めてくれた挙句「アイ…シテル…」などと、口にしたではありませんか!!


決して会話などできるはずのないサーシャたんが、まさかの会話!!
しかも自分のことを好いてくれてるっぽい!!
嗚呼…漏れのサーシャたんがこんな事を言ってくれるなんて…もう感激!!などと、ルークは完全にヘヴン状態です。
ちょうど寅さんがやって来たので「聞いてくれよ、漏れのサーシャたんが“愛してる”って言ってくれたんだよ(;´Д`)ハァハァ」などとリア充ぶりを見せびらかすルーク。
なんかこう書くと、すごくウザイ人に見えます。
しかし寅さんは非情です。「ハァ?そんなワケねーじゃん!そいつはテメーの事なんか愛しちゃいないっつーか、〇んぽ〇るく欲しいだけに決まってんだろクソが!!」などと、有頂天のルークに、厳しい現実を突きつけるのでした。
もちろんルークは、そんな寅さんの忠告なんざ見えやしません。「黙れクズヤロー!!偏差値の低い事言ってんじゃねー!!」などと言い出し、これを一蹴!! 最後には「出てけ(゚Д゚)ゴルァ!」と寅さんは部屋を追い出されてしまいました。寅さん(´・ω・) カワイソス。
…人と女獣。禁じられた二人の愛は結ばれるのか…!?
まあ、オチで全てが明らかになるっちゃあなるのですが、ここでの感想では敢えてそのオチの部分は伏せさせていただきます。実際に読んで確かめてくださいね!ってことでご容赦を。
まあそんなわけで、非常に面白かった(個人的には堪能できた)フィメルでしたが、気になる点が一つ。
>フィメルの膣内は猛毒
作中では、これが人間とフィメルとの愛が禁じられてる理由の一つとされているのですが…これって、逆に言えば、コンドームさえあれば、セックルしてもおkなんじゃね?
この世界にコンドームが開発されているかどうか知らんけど、まあ、脳をコントロールしたりする装置が有るんだから、コンドームが有ったっておかしく無い(′・ω・`)
まあ100歩譲って、やっぱりフィメルとセックルが出来なかったとしても、頭のコントロール装置を外したり、女性の前にさえ出さなけりゃ、傷口をペロペロして「アイシテル」と言ってくれるなど、フィメルは飼い主に従順な「俺の嫁」状態なわけですから、プラトニック的に愛でる対象としてはアリなんじゃないかと。おまけにフェラはOKなんだし。
どうしてもセックルしたくなったら、コンドームをつけてセックルするか、セックルしてるんだと妄想で補ってフェラしてもらうか、ルークだったら結婚した嫁で我慢すりゃいいだけの話ですし…ねえ。
そう考えると、もしかしたら梅さんは、この漫画を通して「コンドームの大切さ」「避妊の重要性」を読者に伝えたかった…のかもしれませんね(w