連載開始から7年間。(何故か)ドラマ化もされ、長きに渡って様々な笑いと感動を提供し続けてきた、伝説のコピーギャグ漫画「夜王」が、ついに最終回を迎えました。
夜王最終回がニュース記事にもなっちゃうんだから、改めて思うと凄い漫画だったのだなあ…としみじみ。
毎週笑い飛ばしながら、当ブログで本格的に夜王の感想を、面白おかしく好き勝手に書き始めてから約5年…。終わってしまうのは寂しいですが、最後だからこそ、盛大に送り出してやるべく、いつもどおり突っ込んで行こうと思います。
ついでに夜王用語辞典も、最終回と言うことで、最後のまとめとして更新しときました。
修さんとともに大阪に渡り「ロミオ2号店」を立ち上げた遼介は、MR.オラオラこと柳直夜率いる「ヴィクセス」と、九州に渡り、いつの間にやら西日本のほぼ全てを掌握するまでの存在に膨れ上がった、聖也さん率いる「スコーピオン」とで、店の生き残りを賭けた月末1週間の売り上げ対決を行い、見事勝利。修さんとタクマに大阪店を託し、1年間の激闘を終えて、再び歌舞伎町に帰ってきたのですが…。
激闘の反動からか、遼介は燃え尽き症候群に。しかし、愛夢の一言がキッカケで、自分は常に走り続けなければならないんだと気付いた遼介は、オーナーに「俺はロミオをやめるぞーっ!!」と宣言!!果たして遼介はどこへ向かうのか…!?
まずは最終回の扉絵。
「ロミオへようこそジュリエット!!」のポージングをするイカロス翼やヤムチャ、陸の奥で、玉座にふんぞり返って王様のコスプレをしてる遼介が、えもいわれぬ笑いを引き出させてくれます。
なんかうまく説明できないけれど、ついつい吹いてしまう。そんな感じです。
それにしてもやっぱり白スーツ似合わないなー、修さんは(w
結局遼介はロミオを辞め、独立する事になります(別れが辛くなるからと、誰にも言わずに店を去ります)。
しかしオーナーが「ああ辞めた!」とやけにアッサリしてるのが妙に笑えます。
その後、遼介と桃氏の会話シーン。するとここで桃氏は「なんか夜王の体調が優れないし、ワシ(桃氏)もトシだから、遼介お前夜王引き継げYO!」と言い出し、まさかの急展開。
おお、ここで遼介が夜王の座につけば、一応漫画的には決着はしますからねえ。
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あ、ちなみに、結局夜王の正体が何者なのかって言う謎は、最後まで明らかになる事はありませんでした(′・ω・`) なんという投げっぱなし伏線wwww
その後、遼介は伊豆の川津にある麗美さんの墓参りをします。ちなみに序盤にチラッとだけ書かれてるのでほとんどの方はご存知ないと思われますが、伊豆の川津は麗美さんの故郷です。
麗美さんを懐かしんでいると、今まで遼介が関わってきた、いろんな人々のツラ(もちろんコピーです)が、まるで走馬灯のように上空に浮かび上がってきます。
コイツらの名前が全員言えたら、君は立派な夜王フリークだ!!と言わんばかりの全員集合!!さすが最終回に相応しい、井上先生による読者サービスと言えるでしょう。
ここで注目すべきなのは、この連中の位置(ポジション)が、実に絶妙である!という点。特に圧巻なのは、肉便器とアミバ様が隣り合って配置され、さらに2人の上には聖也さん!!
「聖也さん」「アミバ様」「肉便器」…。もしもYJ誌上で夜王読者人気投票なるものが開催されていたら、間違いなくトップ3を占めていたであろう、「夜王3大ヒーロー」がおりなす夢のトライアングルが、最終回でまさかの実現!!
ウオオオーッ!!これは超熱すぎる…!
流石コピーネ申井上先生!ファンの心をくすぐる巧みの業、まさに見事と言う他ありません。
おまけに肉便器の下にはご丁寧にも、奥さんである麻美のツラが!!肉便器夫妻コンボまで成立しているとは、なんという美しいポジショニング!!
これぞコピー芸術の極みですね。
まあでも、出てないヤツは出てないんですよね。源太とか、カッパとか、琴岡聖二とか。
あと、四天王の3人(モミアゲ・ダンディ・黒幕)が隅っこに追いやられてて扱いがメチャクチャ悪かったり、五代目のツラだけ彫が深くて、別の漫画のキャラみたいになってて吹いた。
さて、そうこうしているうちに、遼介が新たに頑張る街が判明したようです。そこは…六本木。
…って、近っ(゚Д゚;)!!
てっきり故郷の北海道(ススキノ)か、あるいは外国にでも進出するのかと思ってたんですが、まさかそんな近場に落ち着いてしまうとは…。歌舞伎町とは目と鼻の先じゃんかwwww
前の舞台が遠い大阪だった影響もあるんでしょうが、えらい拍子抜けしちゃいます。
「(六本木では)誰も俺の事を知らないし、俺が知ってる人間もいない…
全くゼロからのスタート、徒手空拳の戦いだ」
遼介はこんな事を言ってますが、ついこないだまで大阪でホスト頂上決戦やって、それがおもいっきりテレビで中継されてたんだから、少なくとも、誰も遼介の事を知らないってことは無いんじゃね?…などと突っ込まずにはいられませんが「細かい事気にしたらあかんで、世の中そんなもんや!」ってワケですね。わかります。
しかしこの後、さらに驚くべき事態が。なんと聖也さんと直夜が相次いで登場。しかも二人とも遼介と同じく「全く知らない土地で一人で勝負してみたくなった」と、ヴィクセス・スコーピオンを捨てて、六本木の地へ…!!
…まあ、100歩譲って直夜が六本木に来るのはまだわかります。妹の美憂(キンタマ女)と新しい土地でやり直すんやー!って言う解釈もできなくも有りませんからね(キンタマ女の姿は無いけど)。
でも…聖也さんは来ちゃダメだろwwwww
九州で便所掃除から、自分の力で西日本のほとんどを制圧するまでの超巨大ホストグループを作っておきながら、何故全てを捨てて、再び1からやり直そうと思っちゃったのか…?
うーん。凡人には分かりかねるところです。
テレビゲームの三国志(SLG)で例えるならば、あと1国で中国全土を統一できる状況なのに、いきなり君主が「1からやり直すZE!」などと言い出して全ての領土を手放し、在野に下っちゃうようなモンです。そりゃみんな唖然としますわな。
聖也さんにスコーピオン大阪店の店長を任された光とか、スコーピオンに大金を投じて援助してきた五代目とかにしてみりゃ、マジ涙目過ぎる。(´・ω・) カワイソス。
そして、最後は遼介・直夜・聖也さんの3人が「ウオオオーッ!!」と叫びながら、六本木の街を仲良く疾走するというシーンで、この壮大なコピーギャグ漫画は終焉を迎えるのです。
「ウオオオーッ!!」で始まり「ウオオオーッ!!」で終わる。これこそが夜王クオリティ。
それにしても聖也さん、爽やかに疾走し過ぎwwww こんなキャラじゃなかったのに(′・ω・`)
コレで連載終了。大変残念ですが、キレイに?まとまっていたのがせめてもの救いでしょうか。
まあ少なくとも、井上先生のほうは、最終回のヤンジャンでの巻末コメントで「3ヵ月後に新作開始予定です!!」とおっしゃっていますので、まあおそらく別の原作者が付いて、違う漫画を描くものと思われますが、3ヵ月後に始まるコピー新連載漫画(たぶん)を想像しただけで、恋愛譚(ロマンス)が止まりません。
もっとも、夜王という作品がこんなに反響があったのは倉科・井上両先生の組み合わせが、思わぬ化学反応を起こして生み出された、奇跡の結晶みたいなモンですので、3ヵ月後の作品が、夜王に匹敵する面白さになるかは、まだ未知数ではあるのですが…。
いずれにせよ井上先生は、きっと3ヶ月の間に、コピー素材をいっぱい描き貯めるんだろうなー。
最後に。
こんな素敵なコピーギャグ漫画を提供し続けた、倉科先生と井上先生には、マジでありがとうございましたあっ!!と言う気持ちでいっぱいです。
あわせて、夜王用語辞典を毎回テンプレに載せて頂いたりと、ある意味同士とも言える存在であった夜王スレ住人の皆様、また当blogの夜王記事に目を通してくださった方々、コメントを下さった方々、全ての皆様に感謝いたします。
ありがとう、夜王!!
ああ、でも井上先生の新作が出るまでの3ヶ月間、どうしよう(′・ω・`)
ヤンジャンがものすごくスッカスカに感じてしょうがない。彼岸島でも読んで楽しむか(w