デトロイト・メタル・シティ TRACK50「RADIO」

 佐治くんに誘われてインストアライブに足を運んだ根岸は、佐治くんの紹介で、タカコという女性ミュージシャンと知り合います。根岸は彼女の力強い歌声と語りかけてくるようなギターに心奪われるんですが、タカコが宮崎県出身ということが分かると、同じ九州出身ということで意気投合。携帯の番号を交換し合っちゃったり。


 さらに、タカコがやってるラジオ番組へ出て貰いたいという話が飛び込みます。快くOKする佐治くん。根岸も(「ホイップラブクリーム」(根岸が佐治くんと組んでるユニットです)がラジオ出演…!)と、思わずドキドキしてしまうのでした。



 タカコが可愛かったこともあり、もう根岸はすっかり舞い上がっちゃってます。相川さんにも「今度ラジオに出るんだー」なんてメールを送ったり。
 ところが…携帯の番号を交換し合ったにもかかわらず、全く連絡がありません。おいおいラジオの話とかはどうなっちょるんよ?などと困惑していたら、いつの間にやら放送日当日。しかも番組が始まっちまいました。


(こうしてワザワザライブ終わりに
ラジオ局の前ですぐ行けるようにスタンバイしてるのに…
あのタカコのユメ豚、我等ホイップラブクリームズを裏切りやがったな)


 そう呪いながらラジオ局の前で、ラジオをを聴いてたら…。ちゃっかり佐治くんはゲスト出演してるでやんの!!
 まさかの一人出し抜かれ状態に、根岸は大ショックを受けます。でも、前のページを読み直してみると…。


 タカコはたしかに佐治くんにはラジオ出演の誘いをかけているけど、根岸には出演のお願いを“していない”。


 つまり、おバカさんな根岸が勝手に勘違いしてただけ!!と言うのが真実なのですよ。にぱ〜☆


(あのゴボウ、音楽は女を喰うためのものだと思ってやがるな!!)


 タカコと楽しそうにラジオ出演してる佐治くんを呪いながら、根岸はコンビニの中へと消えていくのでした。もはや完全な逆恨みだけどな。



 根岸が復讐心に走っているコトなど関係なく、ラジオ番組は進行。タカコと佐治くんの質問コーナーに入り、リスナーからのFAXが。

ラジオネーム ネギりんさん

「こんばんは、タカコさんと佐治さんは仲良さそうですが、付き合っているんですよね?」


ラジオネーム ネギウザーさん

「タカコさんの歌は決意の固い曲が多いぶん、当然アソコはゆるいんだよな?」


 どう見ても根岸の仕業です。本当にありがとうございました。


 もっとも、ネギウザーさんの質問に「ゆるくありません!!」とハッキリ言っちゃうタカコもどうかと思いますが(w



 そして次のファックスは…あまりにも書いてある内容がアレ過ぎるのか「コレ読んだらラジオ終わっちゃうよー」というものだそうな。そんなファックスを送りつけてくる人物とは…!!


「ラジオネーム ヨハネ・クラウザーII世さん」



 いつの間にやらスタジオにクラウザーさんの影!!コレまで何度もクラウザーさんにひどい目に合わされている佐治くんは「ひいいっ」と脅える他ありません。
 しかし前振り予告ファックスを出してからスタジオを襲うとは、クラウザーさんも律儀だなあ(w



 驚いたのは佐治くん達だけじゃありません。根岸から出演するよーと聞かされていた相川さんは困惑気味。そして偶然ラジオを聴いていたDMC信者達は、クラウザーさん突然の登場をみんなに携帯で連絡して知らせています。なんというネットワーク。


 そしてそのままスタジオに乱入したクラウザーさんクラウザーさんの声はマイクに入ってないのか聞き取れませんが、どうやら勝手に“悪魔しりとりコーナー”をおっぱじめました!!

 最初は「アクマ」の「マ」から。とっととクラウザーさんに帰って欲しいタカコは「マジシャン」でわざと負けてしまいます。するとラジオから「ガァ―――」という異音が。 そしてタカコの悲鳴…!!
 リスナーの人には何のこっちゃ分かりませんが、DMC信者には分かっていました。


「で、出た」
「“ん”が付いたら」
「悪魔玉だ」


 「ん」がついたら悪魔玉!!なんという恐ろしいルールなんだ“悪魔しりとりコーナー”。タカコは完全に戦意喪失してしまったのか,かわりに佐治くんが続きでしりとりをする事に。
 しかし、佐治くんに返ってくる言葉は、なぜか「ま」の言葉ばっかり。


クラウザーさん“マ”攻めだ…多分“徳島”で返したな
“マ”攻めというコトは…そうか」

「ク、クラウザーさんあの言葉を言わせようとしてるんだ!!」


 そう、クラウザーさんが佐治くんに言わせようとしている言葉は、 “ま”で始まる三文字の「アレより汚ねえモノはねえ〜!!」な、あの名称!!





 な…なんて恐ろしい攻撃をするんだ、クラウザーさん!!これぞ、まさに外道!ラジオの生放送でそんな事を言わせたら、


それは間違いなく「放 送 事 故 ! !」


 クラウザーさんラジオ番組すらレイプするつもりなんだーッッ!!



 しかし佐治くんも何とか“あの言葉”を言わないように、懸命の好守を見せる!!なんというSGGK!!
 マイクが音を拾ってないので、クラウザーさんのターンでは何を言っているのかは分かりませんが、おそらくこんなやり取りではなにかと思われます。

アクマ→マスカット→徳島→マッシュルーム→向島
→マジック→→祭→リャマ→マメ→メンマ→マーマレード→
泥沼→またたび→ビルマ→マシュマロ→ローマ→まんじゅう
マングーススペルマ→まんとひひ→→マンゴー→ゴマ …

太字なところがクラウザーさんの(推定)ターン言語。
クラウザーさんの悪魔的ボキャブラリーには感服だぜー。


もっとも、もっと猟奇的な単語を並べていた可能性はあるんですがね。ああ、マイクが音を拾っていなかったのが悔やまれる。


 しかしさすがの佐治くんも、頭に「ま」のつく言葉が、アレ以外思いつかなくなってしまいます。サッカーでいうならば、動けないキーパーをよそに、ボールが転々と転がっている状態…。
そこへクラウザーさん選手が、無人のゴールめがけて右足を振るうー!!


「ま…まん」




やったぜ 番 組 打 ち 切 り !!




 こうして見事放送禁止用語を言わせたクラウザーさんは、歓喜のあまりにカズダンスを披露。ゴールの喜びを全身で表現するのでした♪


 そうか、カズダンスクラウザーさんが最初に考案したんだー!!



若杉公徳先生の巻末コメント
「アシスタントときら先生の彼女、本気で募集中です。」