(20090304)新テニスの王子様 Golden age1「帰ってきた王子様」

 あのテニスの王子様が、このたびジャンプSQに舞台を移して、堂々の続編連載!!前々から「テニスの王子様」大好きだった者としては、これはもう感想を書かないわけにはいかない!!というわけで、今月から毎月「新テニスの王子様」の感想もやらせていただきます。よろしくお願いします。



 さて、今回の舞台設定は、越前達中学テニヌ界の猛者どもが、U−17日本代表(高校生)の合宿に呼ばれて…というモノのようです。
 その前に巻頭カラー13ページにわたって、アメリカでの越前の様子が描かれております。


 駅のホーム。空港へ向かう地下鉄の発車間際。乗り遅れそうになった越前リョーマは、ツイストサーブで駅員の笛を落とし、さらにはラケットを「ヒョイ」っと投げて、閉まりかけてるドアを塞ぐと、そのままスライディングして、無理矢理の駆け込み乗車!!


( ゚д゚)ポカーン


しょっぱなから、許斐先生はやってくれました。

ああ、この“俺は今「テニスの王子様」を読んでるんだZE!”という、懐かしい感覚が、いろんな意味で蘇ってきます(w


 まあ、テニヌに置ける必殺技は、「引ったくりを捕まえる」「焼肉屋で才気煥発の極みを用いて揉めてる時間を予知する」など、日常生活でも用いられていると言うのは、前作「テニスの王子様」でも散々描写がありましたが、そのスタイルは「新」になっても相変わらずのようです。


 しかしこのシーン、どうしても越前ばかりに注目がいってしまう所ですが、驚くべきは笛を落とされた駅員


 こんなムチャをやらかすヤツが現れたら、本来なら「ちょwwwおまwww」などと越前を注意するのが常識的なのでしょうが、この駅員は





「俺もヤキが回ったかな」


 などと、何事も無かったかのように笛を拾い上げ、そのまま業務に戻るのです。凄ェ!!


 まあアメリカは日本に比べたらテニスにおいては先進国。当然見る人の目も肥えているのでしょうから(乗車後の越前を地下鉄車内のお客さんが凄ェ!と褒め讃えている事からも伺えます)、アメリカ人テニヌプレイヤーは、この程度の駆け込み乗車など、日常茶飯事でやっているのでしょう。たぶん。

 そう考えれば、この駅員の落ち着きぶりも分かろうというモノですね!!うんうん、実に恐ろしい(w



 舞台変わって日本。日本テニス界のトップ人材育成の場である、U−17選抜(高校生)テニス日本代表の合宿地に、前作「テニスの王子様」で猛威を振るった中学生テニヌプレイヤーの猛者共が続々と集結。その中には全国制覇を成し遂げた青春学園テニス部のレギュラー達の姿も。


 そこへ「ここを通りたければ、10球やるから缶倒しやってきな」などと、無謀にも青学メンバーにからんじゃうU-17代表候補2名が現れます。




 左の「とん平」という名前とやる気のない表情が笑いを誘います。
 そして右のヤツのツラは絶対高校生には見えません。


 しかし青学メンバーは、みんなあっさりとこれをクリア。手塚に至っては1球で3缶も倒すほどの余裕っぷりを見せ、先輩涙目。これ以上ないほどの噛ませ犬です。
 相手を見てケンカを売らないとひどい目に遭うという典型的パターンですね(′・ω・`)



 さて、このU−17選抜(高校生)テニス日本代表なんですけど、1軍メンバー20名は韓国遠征で不在。監督(もちろん現在は不在)は、246人の2軍メンバーに、中学生テニヌプレイヤー50人余を呼んで、底上げを狙ってる…ようです。


 しかしメンバーがテニスコートに集結する中、U-17代表戦略コーチ黒部由起夫なる人物は、突然とんでもない事を言い出します。


「ただし監督から伝言があります――――
300名は少々多すぎるようですよ」


 すると次の瞬間、上空を飛んでいたセスナ機が、突然テニスボールを大量投下!!





「『ボールを250個落とす
取れなかった46名は速やかに帰れ』―――と 」


ちょwww何この「アメリカ横断ウルトラクイズ」wwwww


 あんな高度からボール落として人に当たったら危険だろう!とか、そんなツッコミをしてはいけません。
 あの程度の、上空から落ちてくるテニスボールに当たって怪我するような軟弱者など、テニヌ界には不要!と言う事なのか。ああ恐ろしい(w


 しかしこれ、まったくもって理不尽なふるい方ではありますが、こんな連中を束ねる監督なのですからね。むしろ、これくらいDQNな監督じゃないと、常人にはとても務まらないのでしょう。

 思えば、前作に出てきたいろんな中学の監督たちも、思い返せば、まともなヤツなど誰一人としていなかったわけですし(w



 というワケで、ここで脱落するわけにはいかねえ!と、ボールに必死に群がるテニヌプレイヤーたち。
 13番コートのU-17日本代表2名の必死すぎる表情に吹いた。


 あと、54ページ、ブチャが飛んでる下のコマの人は、明らかにラケットを武器代わりに使ってボールを取ってるように見えます。やはりテニヌは格闘技なのか。 



 そんな中、全国大会で猛威を振るった、中学生テニヌプレイヤー達は、だいたい順当にボールを手にします(56〜57ページ)。
 このメンツの中に我等が田仁志様の勇姿が見られて、ホッとひと安心する自分がここに(w


 しかし明らかにひとりで2個以上ボール取ってるヤツがいて(特に金太郎と跡部様)、50人脱落の予定が、これでは100人以上が脱落したものと思われます。
 でもそんな事にいちいち突っ込んじゃいけません。だってテニヌだから(w



 残されたボールはあとわずか。いまだにボールが取れずにもがいている高校生テニヌプレイヤー達ですが、乾が指差した方角に、ちょうど1個だけテニスボールが残ってるじゃありませんか!
 というワケで、みんな一目散にボールに群がります。





お前ら必死すぎるwwww


まるで1週間メシを与えられていない人が食い物に群がる構図のようです。


 しかしそのせっかくのテニスボールは、主人公の越前が横からかっさらって、美味しい所を持ってっちゃったところで、第1話はおしまい。



…いやあ、さすが許斐先生。しょっぱなからツッコミ所全開過ぎます。
感想というかレビューを書くほうからして見れば、すごく挑みがいがあるというモノです。
前作「テニスの王子様」の感想を書いておられたサイトの人達とかは、ああ、毎週こんなプレッシャー&障害に挑み続けたのか…と想像すると、敬服するばかりであります。



あと、SQの中ほどに付録として、「新テニスの王子様公式ファンブック0,5」なるものがついており、そこに許斐先生が語る「新テニプリ誕生秘話」なるインタビューが掲載されているのですが、このインタビューだけでも、まじハンパねぇです。

要点をまとめておきましょう。

(1)連載終了後、最初は全く別の漫画を考えてたけど、ファンの後押しで連載決定。


(2)でも連載終了時点である程度アイディアは出来てて、最初からU−17モノで行くつもりだったらしい。


(3)タイトルの候補案テニスの王子様vista


(4)「ここまでやっちゃって大丈夫!?というギリギリのラインを、出し惜しまずに行くことで、スポーツ漫画の限界に挑戦したいと思います!」


(5)月刊連載は時間をかけてゆっくり描けるけど、実は週刊連載でもネタに困った時は1回も無かったらしい。「自分でもすごいな、と(笑)」


(6)あっと驚く「Y」とか「R」とかも、もしかしたら出すかもしれないよ…との事。


(7)キャラの必殺技について
「でもスケールダウンするわけにはいかないので、むしろバリバリ天衣無縫を使ったほうが、いいのこれ!?一体どーなんの先は?という驚きになるでしょう。自分への挑戦のつもりで、どこまでできるのか頑張ります!(笑)

いかがでしょうか。許斐先生の本気度がビンビン伝わってきて、コレだけでもツッコミ所満載ですね。
(3)のテニスの王子様vistaとか、いろんな意味でセンスが素晴らしすぎます。実にCOOLです。


また(4)(7)で語っているとおり、どうやら許斐先生、インフレさせる気満々なのは間違いなさそうです。


まあ、第1話を読んだ限りでは、高校生連中は大した事無さそう(というより、越前達が凄すぎるのか)な印象ですが、いま韓国遠征に出てるという一軍高校生20名ってのが、未だに謎のヴェールに包まれていますし、きっとコイツ等が物凄いのでしょう。そう思いたい所です。


そしてゆくゆくは彼らとともに世界に挑むのでしょうから、世界のテニヌプレイヤーはもっと凄い事に(ry


( ゚д゚)ポカーン


いったいどこまでインフレさせるつもりなのか、想像すらつきません。


劇場版テニヌでやってた「ギャラクシアン手塚ゾーン」くらいまでマジで行きついてしまいそうで恐ろしいですね。wktk