(20150718)妖怪伝奇 Roku69Bi-ロクロックビ- 1巻

いま、世の中は妖怪がブーム!
火付け役はやっぱり「妖怪ウォッチ」でしょうか。


妖怪漫画というジャンルは昔からありましたが、漫画界でもこの妖怪ブームにあやかろうと、「ぬ〜べ〜NEO」の連載が始まったり、ふなつかずき先生が「妖怪少女 -モンスガ-」を、柴田ヨクサル先生が「妖怪番長」を始めたり…などしてます。


そんな中「乗るしかない、このビッグウェーブに」と、「BOY」「無頼男」「カウンタック」などで知られる、梅さんこと梅澤春人先生が、満を持して世に送り出した妖怪漫画。それがこの「妖怪伝奇 Roku69Bi-ロクロックビ-」です。



かつて人間界と天上界で大暴れした、最強の妖怪ろくろ首、通称“69(ロック)”
そんな彼が首から上だけ仮釈放され、人間界に約500年ぶりに戻ってきます。
閻魔大王様からは、徳を積めばそのうち胴体も仮釈放してやるよとか言われていますが、69(ロック)はそんな事はあんまり気にせず、気に入らねえクソ妖怪(ヤロー)どもをブチのめしていく…という、そんなお話です。


…とまあ、長々と語りましたが、簡単に言いますと
「昔のWJ時代の梅澤ワールドのノリで繰り広げられる、妖怪漫画」です。



青年誌へ舞台を移して以降の梅さんは、スーパーカー漫画の「カウンタック」を描いたりなど、これまでとは違うジャンルの作品を出し続けてきてましたが
久しぶりにWJ時代の、ストレートな単純明快「ロック」漫画のジャンルに戻ってきました。


主人公の69(ロック)は「無頼男」の春日露魅王そっくりなツラと性格ですし
岡本ポジションの座敷童子に、一条ポジションの輪入道が出てきたり
2話で早くも●●●展開が待ち受けていたり
敵のクソ妖怪(ヤロー)どものデザインが、どいつもこいつも「SWORD BREAKER」のアバル信徒みたいな、ガッデムなデザインだったり…。


…え?あんまり妖怪と関係ない漫画じゃないか、ですって?
そんなもの…クソ食らえだ!!そんなものは見えやしねーー!!


「BOY」「無頼男」「SWORD BREAKER」「LIVE」といった作品を楽しんできた方には、この漫画のノリが、とても懐かしく感じられることでしょう。


「オレはオメーに見せてやりてえんだよ!!


時代が変わろうが、何が変わろうが…


変わらないものがあるってことをよ!!!


それは…このオレが…クソ強(つえ)えってことだ!!」


↑上のセリフは第1話のラストで、主人公の69(ロック)が口にするんですが
これは「オレはオメー(読者)に見せてやりてえんだよ!!時代が変わろうが、何が変わろうが…オレのロックなセンスは変わりゃしねー!」という、梅さんの強いメッセージなのかも知れませんね。



ちなみに、第1巻には描きおろし4Pのオマケがついてくるんですが
うち2pが非常にロックなので、これは必見です。
詳細はネタバレになるので割愛しますが、
読者(アバル信徒)が何を求めてるのかを梅さんも理解してるようで、安心したぜー!