「彼岸島」は「週刊ヤングマガジン｣で連載されていた、吸血鬼が住む島｢彼岸島｣を訪れた主人公宮本明たちの戦いを描いた、スタイリッシュ丸太アクションホラーギャグ漫画です。
現在は、第３部？に当たる｢４８日後…｣シリーズがはじまりました。
雅(マサ)率いる彼岸島の吸血鬼達が持ち込んだ、吸血鬼ウイルスを媒介した蚊の猛威によって、崩壊した日本。
法も秩序も無い、吸血鬼達が跋扈する荒れ果てたこの地に現れた、片足を引きずり、顔に傷を持つ、左手１本で丸太をぐわしと掴む救世主…。
その名を、宮本明！！
オッス！オレ様の名前は宮本明！
彼岸島から本土に上陸してきた雅というクソ吸血鬼野郎をブッ殺すために、彼岸島からヤツを追いかけてきたんだぜ。
しかもアイツ等、本土に上陸した際に、彼岸島で培養していた、吸血鬼ウイルスを媒介した蚊を、思いっきりバラ撒きやがった…。おかげで本土の人間がみんな吸血鬼ウイルスに感染しちまった！ちくしょうあの野郎絶対許せねェ…。
こないだジョスコにいたボス吸血鬼をとっちめたら、その雅の野郎が東京にいるって事が分かったんで、今は東京に向かうために高速道路をプラプラ歩いてる所だぜ。
でもよー。クソ長ェ道路を歩いてれば、そりゃ疲れるし眠くもなる。しかもなんか知んねーけど、いつの間にか生き残った人間どもは、オレ様のことを救世主呼ばわりしてるみてェで、正直うっとうしいったらありゃしねー。
なんかもうクッソ眠みーんで、ちょうど道路にぶっ壊れたバスが停まってたんで、そこの後部座席でちょっとゴロンと寝てたわけさ。オレ様は。
そしたらいつの間にかバスに、親子連れの人間２人と吸血鬼が乗りこんで来たらしくって、なんか前の座席でギャーギャー騒いでやがる。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、吸血鬼に襲われた如きで、普段使ってない壊れたバスに乗り込んでくるんじゃねーよ、ボケが。
こっちはクソ眠みーんだよ、クソッタレが。
仕方がねえから「人が寝てんのにウルセェぞ」とドスの効いた声で脅してやったわけだ。すると、吸血鬼の方がオレ様の持ってた丸太にビビりやがったらしく…って、丸太で人を判断するってのもどうかと思うんだが、まあそれはともかく「すいません許して下さい何でもしますから！」とか、突然命乞いをおっ始めやがった。
…ん？今何でもするって言ったよね？ってか、正直、面倒くせェんでコイツ、ブッ殺しちまおうかとも考えてたんだが、あーもう、そういうのいいから。さっきから何度も言ってるようにオレ様はクッソ眠ぃーんだよ。とっとと消えろ、お前ら。
そしたら、その吸血鬼、調子に乗りやがったのか「じゃあ、このガキ連れてっちゃうけど、いいよね？」とかほざき出して、今度はガキの父親のロン毛とギャーギャー騒ぎ出しやがった。
そこでまたブチ切れですよ。
あのな。オレ様は雅の野郎をブッ殺せれば、もうそれでいいの。ぶっちゃけ、お前らザコどもの生き死になんてのに、いちいち構ってらんねえの。お前らとっとと帰れよ。
なにが「クククク、子供の血はビタミン・ミネラル・タンパク質、そして塩分が含まれている完全食だァ」だよ。それジョークか？面白い事言うなぁこの蛆虫は。
ザンッ（斬首）
あーもうホントうっとおしかったらから、オレ様は背後から吸血鬼の顔を、真っ二つに仕込み刀でぶった斬って、ＳＡＴＳＵＧＡＩしたぜ。
そしたら、人間のロン毛親父のほうが、口をポカーンと開けて呆然としてやがったから「口を閉じろ！血が入ると感染するぞ！！」って注意してやったぜオレ様超優しい。
ったく、お前が感染して吸血鬼になったら、ギャーギャー騒がれて面倒なことになって、他の吸血鬼とか入っちゃうかもしんねーし、また貴重な睡眠時間が削られちゃうだろ！いい加減にしろ！
…え？「お前は普段の戦いからしょっちゅう吸血鬼の血を浴びまくってるように見えるけど、全然感染しねェな？」だって？
あぁーん？いいんだよオレ様のことは。そんな事よりとっとと眠らせろ。それ以上騒いだら今度はお前を永遠に眠らせてやるからなクソッタレー。
あとそこの親子。感動の再会！とかお涙頂戴劇やんなくていいから。とっとと眠らせて下さいオナシャス。
あーもうコレでようやく誰にも邪魔されずに、オレ様は寝れる…。と再び横になりだしたら、なんかよくわかんねーけど、ロン毛親父から、予備のコートを一着プレゼントされちまった。どうやら助けてくれたお礼とか、そんな事らしい。
っつーか、さっきまでどうでもよかったんで、息子が連れ去られるのも、思いっきりスルーしてたんだけどな…。まあいいやそんな細けぇことは。今の時期寒いし、「このコート超助かる！」し。
うん。まあとりあえず、寝よ寝よ…。
翌朝。あ。そーいや東京に行って雅の野郎をブッ殺すつもりだったんだけど、この辺の道、よくわかんねェーんだよな…って思ってたら、昨夜のロン毛親父が「オレ、この辺りィ、詳しいっすよ？、じゃけん一緒に行きましょうねー♪」とか誘われちまったぜ。
まあいい。その方が手間が省けるしな…。ってなワケで、成り行き上、この親子２人を仲間にして、３人パーティで東京に向かうことになったんだぜってところで、今週のお話はおしまいなんだぜ。次回へ続くんだぜ。
あ。あと来週は休載らしいから、よろしくな！
