今週の夜王 第141話「魔手」


 自分の客にガンガン金を使わせ、その金を消費者金融闇金から調達させ、首が回らなくなったらその女をソープに売り飛ばすという極悪ホスト「女衒のレイ」(アミバ様)は、偶然歩いていた高橋先輩の彼女で、目の見えない浦澤梨佳に目をつけ、酔っ払いサラリーマンにブン殴られたり、杖をブン投げたりして、梨佳の信用を得ることに成功。これから遼介と飲みに行くんだとウソをついて、梨佳を自分のホストクラブ「スナイパー」へと案内するのでした。


 さて、その頃ロミオでは、遼介と卓也(ヤムチッ)が来店したエリカから、アミバ様のウワサについての情報を聞かされます。それによると、アミバ様は女の心の隙を突く天才で、嘘つきの天才なんだそうです。まさに「おれは天才だぁ!」と自分で言っていた、本家アミバ様みたいですなあ(w

 で、そのアミバ様に連れられて、梨佳はアミバ様の所属するホストクラブ「スナイパー」のあるビルへと入っていきます。アレ?このビルどっかで見たことがあるなあと思ってたら…5Fには「夜来華」(イエライハ)の看板が…、これって、京美たんが働いてた店じゃんか!!おいおい、世の中って狭いなあ。念のため今週号とコミックス8巻に載っているビルの背景を比べてみたら、2Fの店の名前が「スナイパー」に変わっている以外、まったく同じビルでした。
 
 そもそも遼介が京美たんと初めて会ったきっかけは、まだ顔に愛嬌のあったエディ・マーフィーだった頃の高橋先輩が、店の女性の「静香」(黄静)ってのに会うためのダシとして遼介を連れてったのがきっかけだったんだっけ。結局その静香は歌舞伎町抗争のあとに不法滞在で中国に強制送還されちゃったんですが…。
 高橋先輩が惚れていた、店の女に会うためにしょっちゅう通っていた店…。そんな思い出のある店が入ってるビルに、現在の彼の彼女である梨佳が訪れるのですから…運命って不思議やねえ。まさか、井上先生はそのことをわかってて、あえて同じコピーを使ったのか!?だとしたらたいした策士です。もっとも、何も考えずに使い回している可能性も否定できないのですが(w


 さて、「スナイパー」の店内は、ロミオと違ってずいぶん小さく、静かな店。アミバ様は梨佳の心を惹きつけようと「遼介に自分がキャッチした女性を取られた」などと、とんでもないウソ八百を口走り、ロミオと遼介に悪い印象を植え付けようとします。ところが…。


「嘘!遼介さんはそんなことをする人じゃない!」


 遼介のことを信じている梨佳はこのアミバ様の発言に不信感をあらわにします。そして「お前の言うことなんか信じられるか(゚Д゚)ゴルァ!! 」と、梨佳は店を飛び出そうとしたもんだからさあ大変。アミバ様はあわてて追っかけて、さっきの発言が真っ赤なウソであったことを謝罪します。どうしてそんなウソをついたのかと言われると…。


「僕はホストをやっているけど…
顔がそんなにいいほうじゃないんだ…
女性からは怖いってよく言われ、敬遠されがちなんだよ…」


 そりゃそうだよなあ、こんなアミバ様ツラじゃ女性から怖がられても当然だよなあ。木人形(デク)にされそうだし(w ウソばっかりついているアミバ様ですが、たぶんこの部分だけはホントだと思います^^
 しかし、目の見えない梨佳ならば、ハートだけで勝負できると思ったからと言い出し、さらには「僕は君の事を誰よりも必要としているんだ!」といきなり梨佳をぎゅっと抱きしめるアミバ様。すると…梨佳の頬に水滴がポタポタと垂れるのがわかりました。


(これは…涙!?
この人泣いているの…どうして泣くの…
会ったばかりの私のことをそこまで気にかけてくれてるというの…!?)












ええ―――っっ!?


 そこで目薬かよ!!なんかここまでくるとギャグでやってるとしか見えないなあ。だいたい梨佳は目が見えないんだから、普通に目薬を頬に垂らせばいいんじゃないの!?
 それなのに、どうしてわざわざ手間をかけてまで、目薬を注して、涙に見せかける必要があるんですかアミバ様!?なんかすげー笑えます。
 しかし、こんなアミバ様の演技にも梨佳はコロっと騙されてしまい、心が揺れ動いてしまうのでした。つづく。