(20110413)ドカコック本舗

「ドカコック」。


主人公は伝説の流れドカ、ドカコックこと「京橋健策」*1。日本全国数々の工事現場を渡り歩き、現場で起こるトラブルをドカ料理によって解決。旨いメシで人々のお腹と心を満たし、ドカ達の心と絆を取り戻させ、必ず現場を成功に導き、再び次の現場へと去っていく…。


という、なんだかよく分かんないけれど、強烈なノリと熱さで読者の心をひきつける、超が1万個ぐらいつくほどの、熱いぜ熱いぜ熱くて死ぬぜって勢いのドカクッキング漫画です。


詳しくはこの編を参照していただければいいかと思います。



作者は「ワイルドリーガー」「内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎」渡辺保裕先生。「ドカコック」はこれまで週刊漫画ゴラク」「月刊ヤングキング」で読みきりが掲載され、ついにはコンビニ版ですが、単行本まで発売され(ごく一部で)大反響となりました。



そんなドカコックが、今度は週刊漫画サンデーに舞台を移し、「ドカコック本舗」とタイトルをちょこっとだけ変更して、まさかの読みきり掲載!!作者名の上に載ってる渡辺先生の異名もゴラクマイトガイ」→「ヤンキンマイトガイを経て「マンサン風雲児」へと変化!!それに習い、以後敬意を表して、渡辺先生の表記は「渡辺"マンサン風雲児"保裕先生」とさせていただきます。



今回ドカコックが働く現場は長野県伊那市某村。外資系ホームメーカー“アメホーム”信州支店長「長谷川カズヲ」指示のもと、地元の腕利きのベテラン大工は与えられた単調な仕事を確実にこなす雑用を強要されています。合理的で的確では有りますが、それはベテラン大工心を揺さぶらない単調な内容…。



楽しい昼メシの時間。「めし処 勘太郎」。ドカコックがベテラン大工達と一緒に、地元の家庭料理「ジャガいなり」舌鼓を打っていると、カズヲが「そんな田舎臭い料理なんか食ってねーで合理的なサンドイッチでも食おうZE!」などとほざきます。じつにKYですね。


そんなカズヲもかつてはアメリカで最新の建築技術を学んで村の大工の伝統を受け継ぐダニ!と張り切っていましたが、10年前の輝かしい夢に満ち溢れた姿はどこへやら、鼻っ柱をへし折られて、今ではすっかり外資系ホームメーカーの社畜と成り果てていたのです。


カズヲの幼馴染のイスズちゃん(このメシ屋の女将です)は、そんな社畜と成り果てたカズヲをひっぱたいて、店内はえらい事になっちゃうのですが…ここでついにヤツが動き出します。


ドカコック「土が也(のびひろがる)…
つまり、平に広がる土を土地と呼ぶ…
その土地に生まれ、そして育ってきたその意味を…
思い出してもらおう!」



















 ド カ コ ッ ク ! !!!!!



というわけで、ドカコックは唐突に厨房を拝借。そして魂の料理を作り始めるのでした。さてその料理とは…?

ローメン飯」


(1) マトン(羊肉)を肉叩きで叩いて柔らかくする。


(2) 柔らかくなったマトンを、包丁で削ぎ落とす。


(3) マトンと塩、ザク切りキャベツを鳥ガラスープに投入。


(4) ソースで味を微調整し、蒸し麺を入れる(ローメン


(5) ローメンに水溶き片栗粉でとろみを付ける


(6) 丼に地場産かみいな米の炊き立てのご飯をよそい、生卵を落とし、そこへローメンを注ぎ込む


(7) にんにくの醤油漬けを散らした後、すぐにフタをして蒸らす


(8) できあがり。

…とまあ、普通の料理番組っぽく簡潔にまとめちゃうと、こういう工程になるんですけど、コレがドカコックの、渡辺"マンサン風雲児"保裕先生の手にかかると…!?



(1) 

ドカコック「マトン(羊肉)を肉叩きで叩き
テンダーミートにするのは、地盤改良!!」


大工「こ…こりゃあ、玄翁ダニ!! 
まるで玄翁で釘を打つみたいだナエーッ!!」


(2)

ドカコック「柔らかくなったマトンを…削ぐのは地鎮祭!!」


大工「!! 鉋(かんな)ッ!!! しかも一枚刃ッ!!
一流の大工じゃねえと使いこなせねえ裏金のつかねえ一枚刃鉋ゼ!!」


…とまあ、こんな感じで大工の作業に例えた、熱い展開で料理をこしらえていきます。まあ、いつも通りすぎて安心するゼ!!


そして…。

(4)





リメンバー(思い出せ)
ドカントリー!!(心の故郷!!)


出た!「渡辺"マンサン風雲児"保裕先生特有の、なんか意味の分かんない横文字来たwwww
何かこれが来ると、ひどく安心します。


それにしても、左側のCMソングみたいな「♪うま伊那ローメンみたいなのは何なんだゼ?


そしてさらに…。

(7)





Q値もC値も関係ねえwwwww


ただ普通に丼にフタしただけなのに、なんか偉くインテリに聞こえてしまうのだから、恐ろしい(′・ω・`)


こうして、ついに魂の料理が出来上がりました。名付けて…。

(8)


伊那のド勘太 ローメン飯(はん)!!
竣工、そして引き渡しッ!!








今こそ 
ドカンバックホーム!!(帰ろう故郷へ!)
ドカンバックホーム(帰ろう)
ドカミング!!!!(魂の帰省!!!)


もはや料理名より、横文字の方が目立っとるwww



いやあ。相変わらずです。火傷しそうなほどの熱さと雄々しさ!!言葉の意味は分からないが、なんか凄そうな横文字群!!なんというドカフロンティアスピリッツ!!

読んでるこっちが火傷してしまいそうです。



ちなみに単行本のインタビューによると、作品に登場する料理は、渡辺"マンサン風雲児"保裕先生が、自ら実際に調理するそうです。(今回も「作者であるマンサン風雲児は実際に作って〜」という説明書きがあります)

リアルに作った事があるからこそ伝わる、料理がより美味しそうに見える!!ってやつですね。



何かもうこの時点でお腹いっぱいな感じになっちゃいましたので、この後は要点をかいつまんで、あとは敢えて省略させていただきますね。


●「ラーメンライス」「カレーうどんとかやくご飯」「そばめし」…。
麺とご飯のハーモニーは、「日本人の忘れ得ぬ味、心の故郷」だそうです。
なるほど、「どげせん」
の瀬戸先生が、カレーラーメンを食べたいという欲求から、ラーメン屋の頑固オヤジに全裸で土下座してた気持ちも分かる…わけあるかああああ。


●そして今回久々の英語ルビも飛び出します。





「温故知新」と書いて「Taking a lesson from the past」!!
まあ英訳するとそうなるんだからおかしくは無いんですが…違和感がハンパねえwwww


●イスズ「兄っこって、もしかしてネットに出ていた…
おいしい料理で現場の工事を成功に導くという流れドカ…伝説のドカコ」


ドカコック「自分はただの…ドカですよ」


とまあ最後は、お決まりのセリフを言い残し、また一つの現場にやる気と光を与えた所で、ドカコックはまた新しい現場を求めて旅立つのでした…。


…って、ネットで話題なのかよドカコックwwww


しかも、ドカコックの着てる服の背中には、ご丁寧に


「DOKACOOK.COM」


とか書いてあるではないですか!! なんだよこれはwwww


実際にURLを入力してみたらどうなるんだろう…とワクワクしてたんですが、残念ながら「Not found」でした。無念なんだゼ。



いやー。今回も期待を裏切らない出来でした。笑った笑った。そして熱かった!!
連載雑誌や出版社が変わっても、決して変わらない、水戸黄門のごとく安定したテンプレ展開には、安心感すら感じてしまいます。



まあ個人的には、ドカコックがこの度の震災で被災した皆さんの為に炊き出しを実施したり、あるいは瓦礫の山を撤去や被災して壊れた道路を修理しているドカ達へ、ドカ料理を振舞ったり…そんな震災復興支援的な展開を、ちょっとだけ期待していたのですが…まあ、さすがに無理か。


でも、やっぱり、こういう時だからこそ、ドカコックが必要なんじゃないかと思うんですよ。某国総理大臣某電力会社の社長が来るよりも、ドカコックが来てくれた方が、よっぽど人々を勇気付けられるんじゃないかと!!



…まあそれはともかく、今回の掲載によって、ゴラク→ヤンキン→マンサンと、まさかの三誌制覇!!
これぞまさに男の夢!!ドカドリーム!!


てっきりずっとヤングキングに掲載されるのかと思ってたんですが、なんかもう、「ドカコック」という漫画そのものも、流れドカのごとく、いろいろな漫画雑誌を渡り歩いて行くんじゃないかって気がしてきました。この調子だと、たぶん次回は別の漫画雑誌に載ってる可能性が高そう(w



というわけで、次のドカコックがどの漫画雑誌に載るのかを勝手に予想してみました。


本命:@バンチ
対抗:近代麻雀
大穴:週刊少年チャンピオン


まあ、基本、どの雑誌に来たとしてもドカコックは読んでいく所存ですけど、まかり間違って週刊少年ジャンプなんかに来ちゃったらどうしよう。それはそれで凄いことになりそうですが(w





*1:ゴラク時代は「建策」になっていました。