(20110304)今週の「華と修羅」 第三十五話 なつ鳥号

扉絵キャッチコピー
「歩みは止まらない。理想を掴む、その日まで。」

柱文
「関の目を覚ますための次の一手は?」
「ここにも新の魔の手が…!」

唐房家の次期当主への推薦状を書いてもらうため、5人の評議員の一人、関男爵に近づく慎太郎。しかし関さんは、新(新便器)の手によって、阿片&酒のチャンポンと女をあてがわれて、完全にダメ人間状態に陥っていました。
慎太郎はそんな関さんをブン殴ったり、亡くなった奥さんが使ってた香水の匂いをかがせて、正気を取り戻させることに成功。正気を取り戻した関さんは「あああああ!!」と叫びながら全裸で外へ疾走ダメだまだ治ってねえwwww


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         {;:;} : : /  深  関 
             /   .い   男 
             / .  悲   爵 
             |    .し  は 
             |    み  い 
             |    の  ま 
             |    中  だ 
             |     : 
             |     : 

「お、そそるAAではないか」



しかし関さんに推薦状を書いてもらうためには、何かもう一押し欲しい所。どうしたもんかと思っていると、ハゲ真壁がある資料を用意してくれました。このハゲ超助かる!!


それによると、関さんは東京・大阪間での航空機による郵便・運送事業や旅客機を飛ばしたりと、日本の航空事業の将来を担う壮大な事業の構想を練っていたようです。もっとも奥さんのなつさんが亡くなった事と、資本金が集まらずに、計画は宙ぶらりんのまま頓挫しているのですが…。



この話から関さんを攻略しよう!そう思った慎太郎が、一週間後再び関さんの屋敷を訪ねてみると、関さんは一心不乱に、愛機「なつ号」を磨いていました。
先週のラストで、全裸疾走してた男とはとても思えない落ち着きっぷりです。


というか、警察に捕まらず無事に帰宅できたのか関さんwww
今週、関さんが警察に捕まって職務質問されるシーンがあるのかなと、ちょっと期待しちゃったじゃないか(w



関さんは慎太郎の言う事にも耳を貸さず、黙々と愛機の整備にいそしんでいますが、構わず話し続けます。「諦めんなよ、諦めんなよ、お前!!どうしてそこでやめるんだ、そこで!!俺だってこの大正時代のところ、推薦状がトゥルルって頑張ってんだよ!」などと、松岡修造のごとく熱く語ってみますが、関さんはどうも乗り気ではありません。



すると慎太郎は、突然その辺に落ちてた角材を拾い上げると…。

慎太郎「飛行機に奥様の姿を重ねて…情けない
このような物があるから踏み出せないのです
なつ鳥号のせいだ!
私が破壊し、あなたをこの穴倉から引きずり出してくれよう!」






なん…だと…? おいおい、これじゃあ、まるで…。

殴(や)れ! 刺(や)れ!
犯(や)れ! 殺(や)れ!
壊(や)っちまえ――――!!
なつ号?飛行機?思い出?推薦状?
そんなもの…クソ喰らえだ!
そんなものは、見えやしね――――!!
唐房慎太郎の目にうつるものは、ただ一つ!!


破壊(デストローイ)―――――!!


えーと、それなんて「PSYCLOPS」*1
まさか慎太郎が、ここまでロックな事をするようになるとは。


しっかし、ほっこり兄さんのロールスロイスといい、関さんの飛行機といい、人が大切にしてるものをブッ壊そうとするなんて。この主人公いろいろと酷ェwwww



もちろん関さんはからしてみれば、亡き奥さんの名前が付いた大切な思い出が詰まった飛行機をブッ壊されたんじゃあたまりません。
角材持ってなつ鳥号を破壊(デストローイ)しようとする慎太郎に対して、殴ったり蹴ったりして、全力で抵抗。
なんと言うか、実に「夜王」チックな展開ですね。

慎太郎「はは!そんな脆弱な拳で私を止められると!?
さらばなつ鳥号、跡形もなく粉々にしてやろう!
弱い弱い弱い!!殴っているのか、踊っているのか!これが全力かあ!!」


冷静に考えれば、角材ごときで飛行機を粉々に破壊する事など、どう見ても不可能っぽいんですが、そこはまあ落下中の真智子たんをバックドロップできるほどに比類なきバカ力を備えた慎太郎です。そのまま腕力で一気に破壊できてしまってもおかしくは無いのかも知れません。


コレに対し、慎太郎はまるで「もっと、熱くなれよぉぉ!!」と言わんばかりに、さらに関さんを挑発。関さんも次第にヒートアップして行くのでした。
うーん。熱い。熱すぎるぜ。普通に燃える展開じゃないか。こういうの大好きです。



それにしても、慎太郎を殴る関さんの表情が凄いこと凄いこと。完全に顔芸の領域です。
特に渾身の右ストレートを放つ関さんの表情が秀逸過ぎます。






こんなのが連発で描かれています。
明らかに読者を笑い死にさせようとしています。井上先生反則過ぎwww



結局最後は憤怒の表情で「二度となつ号には触れさせん!!」と猛る関さんですが、慎太郎はそんな関さんに…。

慎太郎「いい拳でした…力、出るじゃないですか」


そう、慎太郎は関さんのやる気を出させるために、わざとあんなマネをして煽りまくっていたのです。決してガチで飛行機をブッ壊そうとしてたワケじゃないのです………たぶん。



こうして身体を張って関さんのやる気を取り戻すことに成功した慎太郎。関さんとも意気投合し、慎太郎が話を持ちかけた有力な出資者に、飛行機事業の話を持ちかける流れになりました。



ところで、今週もひょっこり出演してた、関さんのところの使用人「倉田さん」。もともと彼は唐房家の使用人で、氷野さんが死んだことにより、関さんの屋敷で働くことになったのですが…実はこの倉田さん、新便器のスパイだったのです。なんという抜け目の無さ!!

新「慎太郎と関薫…ふふ、美しく踊ってもらうぞ
絶望のダンス!私の手の平の上で!」


電話で倉田さんからの報告を受けて、不適にほくそ笑む新便器。
でも新便器って、なーんか詰めが甘い所があるから、肝心な所で誰かに邪魔されちゃいそうな予感。
それがほっこり兄さんだったりしたら最高なんですが。


まあとにかく、つづく。

*1:梅澤春人先生の漫画「無頼男−ブレーメン−」に登場した過激なロックバンド。