「彼岸島」は「週刊ヤングマガジン」で連載されていた、吸血鬼が住む島「彼岸島」を訪れた主人公宮本明たちの戦いを描いた、スタイリッシュ丸太アクションホラーギャグ漫画です。
現在は、第3部?に当たる「48日後…」シリーズがはじまりました。
雅(マサ)率いる彼岸島の吸血鬼達が持ち込んだ、吸血鬼ウイルスを媒介した蚊の猛威によって、崩壊した日本。
法も秩序も無い、吸血鬼達が跋扈する荒れ果てたこの地に現れた、片足を引きずり、顔に傷を持つ、左手1本で丸太をぐわしと掴む救世主…。
その名を、宮本明!!
ついにマサの野郎が潜んでいるかも知れねェ、通天閣の展望台に潜入する事に成功した明さん。
ところが最上階にふんぞり返っていたのは、雅ではなく、吸血鬼になったかつての親友。文具屋の息子にして、様々な丸太兵器を開発してきた、人間軍の司令塔にして、豚汁を仲間に振舞い士気を向上させることも忘れない、豚汁アルケミストの…西山…!西山じゃねェか…!!
おまけに西山が従えてる邪鬼の正体が、ひょっとしたらユキかもしれねェとなって、慟哭する明さん。壮絶なる戦いの中で、明さんは「そぉい!!」と通天閣ごと遠くにブン投げられて、大ピーンチ!でしたが、大阪城のお堀にダイブして無傷で助かった!このお堀超助かる!!
…というわけで、舞台を大阪城に移し、明さんvsユキ(かもしれない)邪鬼with西山との第2ラウンド…明さんが邪鬼の動きを封じて、そのまま弱点であるユキの部分に襲い掛かる!!
西山「やめろ!!やめてくれ
お願いだ明!!ユキを傷つけないでくれ!!
ユキを失ったらもう俺はどうやって生きていいかわからない
ユキは俺の、唯一の生きがいなんだ!!」
ここで急にうろたえだす西山。
ここまであからさまにうろたえてるって事は、裏を返せば、ユキの部分を斬っちゃえば、邪鬼が死んじゃうよって、弱点をゲロっちゃってるようなモンですが、それはさておいて。
西山って、そこまでユキに想いをめぐらせるような事、してましたっけ?
まあユキの事を好いてるってのはチラチラ言ってた気がしますけど。奈々だったらここまでうろたえるのも分かるんですけどねえ。
まあ“ユキを失ったらもう俺はどうやって生きていいかわからない”ってのは、確かにその通りで、邪鬼を使ってのし上がったんですから、その邪鬼が居なくなったら、今の地位なんて崩れ去っちゃいますからねえ。この辺が妙に生々しいェ。
しかしそんな西山の願いなんざ、今の明さんが聞き入れてくれるわけなんか無い訳で、当然の権利のように、ユキの部分をぶった斬ります。鬼よ!アンタ鬼よ!!
倒れる邪鬼。繋がった触手に引っ張られる通天閣。そして…。
止めをさされたユキ邪鬼の身体に、通天閣が墓標のように突き刺さるシーンは、おそらく、牛山チンポ先生ェ的には悲しいシーンのつもりで描いたんだと思いますが、今までのトンデモ展開連発のせいで、ギャグにしか見えねェ!
身から出たサビって気もしますが。
モブ人間の「 塔が直立した…まるで墓標のように」ってセリフも、こないだのゴールデンカムイを読んだせいで
「立った!立った!!通天閣が立った!!!」に変換されちまったから、ちくしょう!
さて、これでユキが居なくなったわけですが、残された西山はどうなるんですかねえ。
来週あっさり明さんに斬り殺されるのか。
せめて、西山が吸血鬼になったいきさつとか、ユキが邪鬼になったいきさつとか、そもそもアイツは本当にユキだったのか、洗いざらいゲロって貰わないと、読者の心がスッキリしねェ!
まあアイツは十中八九、ユキじゃないかなーみたいな流れになってますけど、例えば「北斗の拳」だと、それまでサザンクロスに居たユリアが、次の週でいきなり人形扱いになったりという超展開も有ったりしますから、まだまだ分からないかもだェ…。