扉絵キャッチコピー
「ひとたび目にすれば、あらゆる者がその魔力に酔う。汝の名は、金（カネ）。」
柱文
「不敵な兄に慎太郎は…？」
「敗北の屈辱・怒りを胸に、慎太郎は再び立つ…！」
関さんが奥さんと共に夢見た「日本の航空事業の将来を担う壮大な事業の構想」の立案。その実現の為に必要な金額、２００万円をゲットする為、慎太郎が交渉した実業家達２０名の所を一軒一軒回って、事業の説明をしに行くことになりました…が、新（新便器）の策略のせいで全て不発。途方に暮れる慎太郎と関さんの前に新便器が現れ、さらに関さんの使用人の倉田さんが大量の１円札Ｘ２００万枚（全部コピー）を運んでくるのでした。
総額200万円（現在の価値で１００〜２００億円）…改めて見ると、デタラメな程の量ですね。
もっとも、この時代じゃすでに100円札が流通してるハズなんですが、わざわざ1円札で大量に用意することで、インパクトを出そうとしているのでしょう。まさしく「金の暴力」…いやいや井上先生らしく表現するならば｢コピーの暴力｣ってところでしょうか。
新｢ふ、金は得を持つ者に集まるのだ
私ほどの男なら、二百万なぞ容易（たやす）く動かせる｣
ここぞとばかりに、自分の力をこれ見よがしにアピールする新便器。
ですが、大量の１円札Ｘ２００万枚（重量２トン+台車の重さ）を、実際に"容易（たやす）く動かした"倉田さんの腕力のほうが、よっぽど凄ェ！！と思います。
というか、こんな普通のオッサンに２トン運ばせるとか、普通にイジメだろコレ！倉田さんも断れよｗｗｗｗｗ
ここで慎太郎が、お前が実業家や投資家に圧力をかけたのかＹＯ！？と詰問すると、新便器は「上手くいかなかったからって、人のせいにするんじゃねーよ(ﾟДﾟ)ｺﾞﾙｧ！」と白々しいことをのたまいます。一方の倉田さんも…。
倉田さん｢どうしました？何故私にそのような目をされる？
私はお２人の味方ですよ…｣
ムカつく！このジョージ君ムカつく！！
思いっきりブン殴りたくなるような「どや顔」を浮かべています。でも逆らったら２トンを運べる怪力であっさり返り討ちに遭いそう。やっぱ怖いスね、ジョージ君は。
まあいずれにせよ、金に困っていた関さんにとっては、喉から手が出るほど欲しい大金であるのは事実です。「新便器に唐房家次期当主の推薦状を書く事を約束するＹＯ！」という書類を一筆書いた瞬間、この大金は関さんの物に。
さあ、果たして関さんの回答は…？
＿＿＿,,,,,..... -一ｧ
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. /:.:.:.ﾚ´:.ヾ;;;;;;i 断 だ ,!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ;i る が ,!
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「この関薫が最も好きな事のひとつは
自分で強いと思ってるやつに｢ＮＯ｣と断ってやる事だ…」
ウオオーッ！！関△ー！！
ついこないだまでシャブと酒のチャンポンで９Ｐを楽しみ「新様ありがとおおおお！！」と叫んだり、全裸疾走してたヤツとは思えないカッコ良さです。
まあ実際に関さんはホントにこんな感じの事を言ってるんですけどね。
関｢慎太郎様は私を奮い立たせ、強くしてくれますが…
新様、あなたは私の弱さを引き出し増幅させる
私はね、そんなあなたが嫌いなのです｣
うんうん。理由も真っ当で良かった。「この１円札全部番号一緒じゃねーか！偽札で釣るな(ﾟДﾟ)ｺﾞﾙｧ！」とか言い出したら、別の意味で盛り上がったかもしれませんが（ｗ
これに対して新便器は、札束で関さんの頬をペシペシひっぱたいたり、関さんを飛行機業界から追放してやんよと脅したり、関さんの喉輪を掴んで首を絞めたりとやりたい放題です。
そしてその度に舞う大量の１円札(のコピー)。ついつい笑いを誘われてしまいます。
新「貴様に飛行機以外に何がある！その業界を抜けて何が出来る！
それとも妻の元に旅立つか！よろしい私が送ってやろう！」
完全に殺る気満々だｗｗｗｗ
なおこの後、首を絞められた関さんの脳裏に、奥さんのなつが交通事故死した過去の悲しいシーンが浮かんでくる描写があるのですが、このタイミングでこんなモンが出てくると、完全に走馬灯じゃないか！！関さんの命が危（ヤバ）い！！
嗚呼、このまま関さんは新便器に絞め殺されてしまうのか…と思われたその時、それまで黙っていた慎太郎が、突然床に飛び散った１円札（コピー）を拾い集め始めます。そして…。
慎太郎｢関男爵…降参しましょう
良かったです、これでお金は集まった｣
おおーっと、ここで慎太郎から予想外の反応が！しかも「関さんの前では言わなかったけど､ぶっちゃけ、もう無理じゃね？とか思ってたしー」とまで言い出す始末です。
そんな慎太郎の突然の心変わりに、当然関さんは声を荒げます。「ちょ、お前こないだ“諦めんなよ、諦めんなよ、お前！！どうしてそこでやめるんだ、そこで！！”とか言ってたじゃねーか！！つーかそれじゃ推薦状ゲットできないけど、お前それで良いのかＹＯ！」と。すると…。
慎太郎｢兄上が出されている条件はこれ以上ないものです
男爵…兄上の脅しはただの脅しではありません
この方は…本当にする
航空事業は日進月歩、今すぐ動き出さないといけません
それなのに、私のために夢を諦めるのですか？
今ここで諦めたことを後悔しないと？私を憎んだりしないと？｣
慎太郎はこの土壇場で、自分のことよりも、関さんの夢を優先させたのです。
床に拳を｢ガシーン！｣と叩き付けて、悔しがる関さん。
そんな関さんの肩をポンと叩いて、立ち去る慎太郎に対して、勝ち誇ったかのように高笑いをする新便器。
さっきは気丈に振舞ったけど、新便器への怒りを関さんの屋敷の門を殴って表現する慎太郎…。
うーん。いい展開だ、普通に熱くて面白いぞ。
慎太郎と関さんの悔しさが伝わってくる、いいシーンです。
ちゃんと敗北し、その悔しさをしっかり描くのは好感が持てます。
まあ、このまますんなり行っちゃったら、慎太郎はハゲ真壁の分も含めて、早くも２票ゲット出来ちゃうわけですから、ストーリー的にはちょっとつまらなくなりますからねー。
新便器と慎太郎が１票づつ（実際は長男の新便器が有利ですけど）という展開のほうが、読者としてはどっちに転ぶかわかんなくてハラハラしますから、物語的には、ここは慎太郎が屈して正解かなー、と思いますしね。
そうそう。そういえば今週の関さんがサスペンダー付けてたので思い出したんですが、最近また美彦(ほっこり兄さん)の出番が無いなあ。兄弟が推薦状を巡って攻防戦を繰り広げている中、コイツは一体何をしているのやら。
あ、そっか。「バクマン。」にでもゲスト出演しているのか。それじゃ仕方ないね。
というわけで、「バクマン。」で最近復活した中井さんが、ほっこり兄さんに見えて仕方ありません。そのうち中井さんが、女性アシスタントと「今から昴ぶりが鎮まらんのだ！！」とかやり出さないか本気で心配ですが、まあとにかく、つづく。
