グランドジャンプ連載から「キャプテン翼マガジン」移籍が決定してから数か月。
満を持して発売された「キャプテン翼マガジン」には、本編といえるライジングサン3話分の他に、スピンオフ作品が1話載っています。
今回はSGGK若林源三の小学4~5年生時代のスピンオフ。前後編仕立てで今回が前編ですね。
まあ、確かに若林は、いろいろとよくわからん部分がありますものね。
実家がアホみたいに金持ちだったりとか、五輪代表GKだった見上(mkm)がどうして若林の専属コーチをやることになったのかとか、同学年のヤツらに「若林“さん”」とさん付けで呼ばせたりとか…。
今回のスピンオフでは、その辺の疑問にもバッチリと回答が示されています。
でまあ、一通り読んで分かったんですが…。いや、分かったというより、再認識させられたといいますか…。
そうだった…。初期の若林って、クッソ嫌なヤツだったわ(′・ω・`)
うなるほどの金持ちで、GKコーチにつけたmkmに対しても最初は生意気な口を聞いてましたし、挙句の果てにはこれですもの。
もっとも、さん付け強要に関しては、他の連中を発奮させるため、レギュラーになってもらうために、わざと暴言を吐いてる部分もあるようです。
そういやJrユース編でも、チーム全体のレベルアップのためにわざと憎まれ役を演じてこともありましたっけ…。
でもまあ、修哲の連中が、同い年なのになんで若林を「さん」づけで呼んでるんだ?という長年の疑問に堂々と回答を用意したのは評価したいですね。
しっかしこんな調子じゃ、仮に井沢・滝・来生・そして高杉あたりが上手くなったとしても、若林との仲がギスギスしちまうんじゃねえかと思うんですが…そこで活躍するのがあの男ですよ。
森崎「やっぱりすごいや、若林さんのプレイは」
森崎「今日もめちゃめちゃ参考になります若林さん!!」
他の連中はなにくそと反骨心むき出しなのに対して、唯一最初っから若林に心酔し、「さん」づけをいとわないこの男…。
SGGK(スーパー頑張りゴールキーパー)森崎有三!!
「おれがいる限りお前は一生俺のことをさん付けで呼ぶことになるかもしれないぜ」と、若林が転校を促してみても、この男は全く動じません。
いやあ、これはすごい。小5の時点でここまでの心境に達するとか、森崎ってやつはどれだけ謙虚なんだ…。
普通なら不貞腐れるか、活躍の場所を求めて転校したっておかしくはないのに。
もっともこの辺は、解釈によっては「森崎、お前には野心や悔しさはないのか、この腰ぎんちゃく野郎め!」と思う方もいるかもしれませんけどね…。
その森崎は、修哲トリオと高杉を、若林の個人練習に、一緒に行かないかと誘います。
当然彼らは若林に対して良いイメージ持っていないので「ふざけんな(゚Д゚)ゴルァ!! 行きたきゃ森崎お前ひとりで行けYO!」とブチ切れるのですが…。
森崎「……若林さんは…みんなに期待してるんだよ
この4人の実力を若林さんは認めてるんだ
この4人は5年生のうちにおれと同じようにレギュラーになれる実力を持ってるって
いつもキーパー練習の時にそう言ってるんだ
同級生のみんなと一緒に5年生のうちに全国制覇したいって、若林さんは本気で思ってるんだ!」
いやあ…。この森崎、ちょっと聖人過ぎませんかね…?
結局この熱い説得によって、森崎に加え、修哲トリオと高杉も、若林の個人練習に付き合うようになるのです。
というかこれ、森崎が仲を取り持っていなかったら、確実にチームワークはギクシャクしてたよなあ(′・ω・`)
これは実質、森崎のスピンオフなのでは…?とすら思えてきました。
こんな聖人ともいえる人格者を、自分の結婚式に呼ばなかった大空翼というやつは、結構鬼畜だな(′・ω・`)