(20180312) 彼岸島 48日後… 第154話「人質」

彼岸島は「週刊ヤングマガジン」で連載されていた、吸血鬼が住む島彼岸島を訪れた主人公宮本明たちの戦いを描いた、スタイリッシュ丸太アクションホラーギャグ漫画です。


現在は、第3部?に当たる「48日後…」シリーズがはじまりました。
雅(マサ)率いる彼岸島の吸血鬼達が持ち込んだ、吸血鬼ウイルスを媒介した蚊の猛威によって、崩壊した日本。
法も秩序も無い、吸血鬼達が跋扈する荒れ果てたこの地に現れた、片足を引きずり、顔に傷を持つ、左手1本で丸太をぐわしと掴む救世主…。
その名を、宮本明!!


明さん・鮫島様・勝っちゃん、そして途中で船から逃げ出してたネズミも合流し、さらに鮫島様の弟・精二を救出し、精二の知る東京への抜け穴…下水道を通って行くことに。
 たどり着いた先は地下鉄の駅。そこに居た人間達から、東京には雅の息子と呼ばれる5人のアマルガムが居ることが判明。さらにその夜、5人の息子の一人「姑獲鳥」(うぶめ)が明さんたちを襲撃してきやがったので、明さんは醜悪な邪鬼「妙子」の元まで誘い込んで、三つ巴の戦いに持ち込みますが…姑獲鳥の矛を真っ二つにしたところで、遂に明さんが力尽きちまった…!!!


ちくしょうなんてこった…!とうとう明さんが出血多量で意識を失い、力尽きちまった…!
鮫島様と精二のふたりが果敢に姑獲鳥に立ち向かっていくけれど、敢え無く壁まで吹っ飛ばされて、即戦闘不能に…!!


おいおいおい、あっという間にまともに戦えそうなやつらがみんなダウンしちまったぞ…!
残っているのはクソチビ、クソネズミ、ヒョロガリ人間と、戦えそうなやつはもう残っちゃいねェ!もう終わりだぁ…!!


ああ…このまま全滅を待つしかないのか…と思いきや、姑獲鳥の野郎は、マイ武器である三つ又の矛をへし折ったものの、途中で力尽きてしまった明さんとの戦いが、ここで終わっちまうのが満足いかなかったらしく、突然「人質を取る」などと言い出してきやがった!
どうやら“宮本明の1番大切にしていた人間”を人質に取り、機を改めて決着をつけようっていう気のようです。


するとここで…。




てめェこのクソネズミ!!


…と思わず声を荒げちまうところでしたが、ちょっと待ってほしい。
これは被害を最小限に抑えるよう仕向けた、ネズミの頭脳プレイではないでしょうか?
仮にここでネズミが自ら人質になると宣言したところで、姑獲鳥の野郎は「は?お前みたいな弱っちいクソネズミが、宮本明の大切な人物なわけねーだろうが!やっぱ気が変わった全員殺す」とか言い出すに決まってるので、人質として一番殺される可能性が低い勝っちゃんを差し出した…ということも考えられる。
いくら凶悪なアマルガムでも、いたいけなショタをひどい目に遭わせるようなマネはしないだろう…と。
なるほど。よう考えちょる。


なんせ明さんが死んじまったら、マサの野郎に勝てる可能性のあるヤツが、誰もいなくなっちまうしな…。
きっとネズミも本心では心苦しいと思ってはいるが、全員の身の安全を第一に考えて、非情なる決断を下しているんだ…。そうに違いねェ…。




…こうして明さんたちの身の安全と引き換えに、勝っちゃんが自ら人質となる展開に。
姑獲鳥が「誰かこのガキを入れる箱を探してこい」と命令したら、次のページで都合よく小型の檻がいきなり出てくるところで、思わずツッコミを入れそうになっちまいますが、まあこれは妙子をロリコン吸血鬼に差し出すのに、小型の檻を使ってた…とでも思っておきましょう。
多分先生ェは何にも考えてねェけど。



そして姑獲鳥は折れた矛に、勝っちゃんの入った檻を括り付けて、担いで去っていきました。
「私の街、上野で待っている」と明さんに伝えるよう言い残して…。
えーと、今いるところが成増で、池袋から地上に出られて、姑獲鳥のアジトが上野か。結構遠いなあ!!



…でも勝っちゃんが人質になったとはいえ、結果的には誰も死なずにこの危機的状況を乗り切ったぞ!
やるじゃねェかネズミの野郎!クソやションベンを漏らしたりする、ただの役立たずかと思ってたが、そんなことはなかっ…











やっぱただのクズ野郎じゃねェか!!



あと、今週は明さんが大の字になってのびてるシーンがいくつかあったんですが、いちいち“シーン”って擬音がついてて、なんでそんなにユーザーフレンドリーなんだよ、ちくしょう!!