「彼岸島」は「週刊ヤングマガジン」で連載されていた、吸血鬼が住む島「彼岸島」を訪れた主人公宮本明たちの戦いを描いた、スタイリッシュ丸太アクションホラーギャグ漫画です。
ついこの前まで続編に当たる「彼岸島 最後の47日間」が同誌で連載されていましたが、第2部から登場した新キャラの亮ちゅけ*1は唐突に邪鬼に喰い殺され、主人公の明さん*2はラスボスの雅*3に右手をチョン斬られた挙句力尽き、人間軍は敗北。
吸血鬼たちは彼岸島を飛び出して本土に上陸、吸血鬼ウイルスを媒介する蚊を本土にバラ撒いて、日本は壊滅してしまった…という、身もフタもない衝撃的なバッドエンドで幕を閉じました。
そのあんまりな終わり方に、多くのマルティスト*4達は衝撃を受けて、彼岸島スレも驚異的に加速しました。
…しかしそれから間も無く、彼岸島の新シリーズ「彼岸島 48日後…」連載開始が発表。いったいどんな新展開を迎えるのかと、多くのファンをやきもきさせています。
そしてこのたび、ついに新シリーズ第1話がスタート!
というせっかくのタイミングですので、このblogでも「彼岸島 48日後…」の感想をやっていこうかと思いますよ。
これまでも何度かチャレンジしたいなーとは思ってたんですが、いかんせんタイミングが悪くって…。
というわけで、第1話の感想、いきますよー1919。
…って、仮にも壮大な新シリーズ開始の第1話のタイトルが「コンビニ」って…。いいんスかそれで。
もうちょっとカッコいいタイトルにしましょうよ(′・ω・`)
●舞台は、前作「最後の47日間」からさらに6ヶ月が経過した、東京から遠く離れた田舎町。そして寂れたコンビニ。
…48日後って銘打ってるのに、いきなり6ヶ月も時間が飛ぶのかよ、えーっ!?というツッコミが聞こえてきそうですが「やめんか!6ヶ月後だって48日以降経過している事には変わらんのじゃ」というフォローが、どこかから聞こえてきそうだェ*5。
●その荒廃したコンビニに、今回のシリーズの主人公であると思われる、ニット帽の男が現れます。
現在妊娠中の嫁の葉子のために、食料を手に入れようとしてるみたいですね。
荒廃した世界で、放置されたコンビニから食い物(主に缶詰)をパクってくのは、こういう漫画のセオリーだェ。
ニット帽「おお、鯖も鮭も、ソーセージの缶まであるぞ」
…って、そこで鮭*6を出すのかよ、ちくしょう!
そういえば、この荒廃したコンビニの名前が「セブンイレブン」のパロディみたいな感じだし これはそのうち、セブンイレブンから、彼岸島のコラボ商品として、鮭おにぎりが発売される可能性が微レ存…?
●今回のシリーズの主人公っぽい、ニット帽の男が缶詰をあさってると…やべェ!突然包丁を持った男が襲いかかってきた!
ん…?包丁で刺そうとして襲いかかってきた相手に 鉈を振り下ろして包丁を叩き落としてるのに… 包丁が宙を舞ってるのは、物理法則的におかしい気が…? 普通は叩き落とされて地面に落ちるよな、包丁…?
●その後コイツと和解。
ふむふむ。このニット帽の名前も、ケンちゃんって言うのか。 なんだか初代ケンちゃん*7とごっちゃになって、ややこしいェ。
そういえば第1話の扉絵で、コイツが吸血鬼になってるような描写が…?
結局、どっちのケンちゃんも感染しちゃうのかよ、ちくしょう!
●人間からも“「雅様」ってやつ”呼ばわりされてるラスボス。
アレか。さかなクン“さん”とか、デーモン小暮閣下“さん”みたいなもんか(′・ω・`)
●意気投合してタバコ吸ってたら吸血鬼が。遠山勇とかいう男が「危ねェ…煙草が俺の血の臭いを隠してくれた」 とか言ってます。
タバコの臭いがした時点で、人が近くにいたって事なんだから 普通は不審に思ってコンビニをくまなく探すよな…?
ニット帽ケンちゃんが缶詰を入れようとしてる、明らかに怪しいリュックもあるし。
どうやら、吸血鬼のアホさ加減は、前作と大差ないェ!
●その後嫁の元へ戻ろうとするニット帽ですが、そこで何かに遭遇。
「人間狩りだ!」
本土編でも相変わらずの木製巨大みこし(人力)を使うのが、彼岸島クオリティ。
本土なんだから、普通にトラックとか使えばいいのに わざわざ手作りみこしを使用するのは マサ(雅様)の趣味なのか、ただの舐めプなのか…これもうわかんねェな?
●終盤の、明さんが出てくるシーンは、まるで世紀末救世主のケンシロウが現れた時のカッコ良さが感じられるェ。
そしてその左手に持っているものは…。
「あったよ、丸太*8が!!」「でかした!!」
やはり「彼岸島」といったら、丸太は欠かせないマストアイテム!
「本土編に突入したら、丸太なんてそこらじゅうに生えているとは限らないから、替わりに電柱で戦うんじゃ…」などとやきもきしていたマルティストも、これで安心だェ!
しっかしまあ、アレだけの大きさの丸太を、片手でぐわしと掴みながら普通に歩いてるんだから、やっぱり明さんは人間離れし過ぎィ!
むしろ丸太の方が明さん本体なのかも知れないェ(「ダイの大冒険」のキルバーン的な感じで)。
ちなみに、前シリーズでマサにぶった斬られた右腕ですが、今回明さんが登場したときは、右腕部分は敢えて隠しているように描かれていますね。
隻腕と見せかけて、実は西山*9特製、丸太から作られた凄ェ義手がついてるとか、無くなった右腕部分に隊長*10がくっついているとか、そういうミラクルを期待したいェ!
…というわけで、新シリーズ「48日後…」にタイトルを改めた彼岸島ですが、コンビニで鮭というフレーズ、木製の巨大みこし、そして明さんを伴って現れる丸太と、昔からのマルティストに対する、マツモティーヌ先生ェ*11のサービスの配慮がハンパねェ!
とはいえ、前作と変わらないノリで、安心して読めるというのは、長期連載作品には、とても大切なことだと思いますので、これはこれで良いのではないでしょうか。
●…あ。そういえば、ヤンマガ誌上でも「彼岸島ドラマ第2期&映画化決定!」というのが、正式に発表されました。
もっとも、「彼岸島ドラマ第2期&映画化制作中」ということ自体は、4ヶ月前に山形新聞の記事でスッパ抜かれていたわけですが…って、ちょっと情報統制ガバガバ過ぎんよぉ〜。
まあ、このあたりのグダグダっぷりが、彼岸島らしいっちゃあらしいのですが(′・ω・`)
ヤンマガの発表画像を見た限りだと、深夜ドラマとしては異例の予算2億円超えらしいとか、口にスカーフを巻いた兄貴*12が吸血鬼達を従えていたりとか、爆弾らしきものを手にしてる西山とか、師匠*13らしき仮面の大男が丸太を持ってる光景なんかが確認できるので、これはこれでとっても楽しみだェ!
ちくしょう、ヒガン汁がハンパねェ!!
*1:「彼岸島 最後の47日間」に登場したキャラクター「石田亮介(いしだ りょうすけ)」のこと。当初は最後まで生き残り、明さんの最後を看取るキャラだと思われていたが…
*2:「宮本明(みやもと あきら)」。この漫画の主人公。当初は妄想力が豊かなただの人間でしたが、師匠の特訓を受けて超人化、兄貴や親友たちの死を乗り越えて、人間軍のリーダー的存在として活躍しました
*3:彼岸島の吸血鬼一族の生き残りにして、吸血鬼ウィルスを島中に蔓延させ、島民の大半を吸血鬼にした張本人。吸血鬼からは雅様と崇められています
*5:「彼岸島」では「凄ェ!」「怖ェ!」などのように、語尾が「〜ェ!」と付くのが特徴となっています。
*6:「彼岸島 最後の47日間」で亮介が発した名言「この握り飯が鮭だからちくしょう!」が由来。なぜか単行本では鮭がイクラに変更されるという謎のアレンジがなされました。
*7:明さんの友人のひとり。一瞬の油断により吸血鬼ウイルスに感染するも、彼女のユキを救出し、最後は彼岸島に散りました。
*8:殴ってよし、叩き潰してもよし、組み合わせて防御壁や巨大兵器にも応用可能な、彼岸島最強のメインウエポン。彼岸島のそこらじゅうに生えているため、入手も容易で、この漫画を語る上では丸太は絶対に欠かせません。
*9:明さんの友人の一人で、文具屋の息子。丸太から様々な対吸血鬼用の兵器・武器を開発したり、豚汁を作ってみんなの士気を向上させたりする、人間軍の司令塔的存在。
*10:敵でありながら、明さんと行動を共にするうちに、固い友情で結ばれた吸血鬼。どう見ても下半身が無いハゲたオッサンにしか見えませんが、誰がなんと言おうと間違いなく彼岸島のメインヒロイン。
*11:彼岸島の作者・松本光司先生のこと。彼岸島スレによると「語尾に先生さえ付いていればなんでも良い」らしいので、しょっちゅう全然関係ない名前で呼ばれていますが、たいていは松本光司先生の事を指しています
*12:「宮本 篤(みやもと あつし)」。明さんの実兄で、好奇心から雅の封印を解き放ってしまったすべての元凶。吸血鬼ウイルスに感染し、最後は明さんに介錯されてその生涯を閉じます
*13:「青山 龍ノ介(あおやま りゅうのすけ)」吸血鬼一族の一人にして、明さんと兄貴の師匠。丸太をこよなく愛する巨大怪力坊主にして「すまぬ」「やめんか、それには訳があるんじゃ」など、多くの名言を残しました