(20121004)今週?のGOKUSAI Art 001 リロとジョー

【GOKUSAIチェックシート】Art001(9/27)のまとめ


×悲しい過去 ×893 ○生気の感じられないマネキンモブ ○えっ ○なにっ ×なっ なんだあっ ×メスブタ ×弱き者 ×PC書き文字 ○グロ


9月27日が何の日かわかりますか? 9月27日は週刊ヤングジャンプ発売日です。 つまり猿渡哲也先生の新作が読める日です。


嬉しいなあ、Devils Devil(デビルスデビル)の短期集中連載が終わってから、死んだように生きてきた。腹一杯読んでやるぜぇ、グヘヘヘヘ…。



…と言うわけで、先週の話になっちゃいましたが、猿先生の新連載「GOKUSAI」の感想を書く事にしたッス。
本日(2012年10月4日)の時点で、すでに第2話に入っちゃってますが、まあ第1話を今日書いて、明日第2話をうpすれば問題ないでしょう…たぶん(′・ω・`)



さて、19年もの長きにわたって週刊ヤングジャンプ誌上にて、格闘漫画の金字塔「高校鉄拳伝タフ」「TOUGH」(タフ)を連載して来た猿先生ですが、新連載のジャンルとして選んだのは、なんとアート漫画。
果たしてどんな内容になるのか、読む前じゃまったく想像つかなかったんですが…。



さて、まず最初に登場するのは、美大に通うメスブタ女子大生「由冬(ゆとう)リロ」ちゃん。
美大に通う学生さんらしいっスけど、自分の絵を人に見られるのをすごく嫌がってる感があるみたいッスね。


でまあ、その絵ってのが、腕チョンパしてて、頭に包丁刺さってる少女…と言う、なんとも病んでる絵。うん、普通に怖すぎッスね。


でまあ、心の闇がどうとか言ってますし、どうやらリロちゃんには、タフで言うところの「悲しい過去」が有るっぽいッスね。はいはい、安心のテンプレ展開なんだあっ!



そんなリロちゃんですが、街を歩いていたら、逃亡中の宝石強盗犯と正面衝突しちゃいます。で、その時のセリフが

「え?」「なにっ」


…猿先生の漫画で「なにっ」って単語が出てくると、それだけで爆笑してしまうんだ。悔しいだろうが仕方ないんだ。


キャプテン翼「なにィ」が出てくるとクスっときちゃうのと同じ原理ッスね。



その後、「犯人のツラ見たんだろ?じゃあ一発絵を描いてくれよ?」などと警察からお願いされてしまうリロちゃん。おいおい美大生だからって絵がうまいとは限らないでしょうがっ…と、ペンを走らせられないリロちゃんですが、その後犯人のツラを見たという絵描きの才能のあるヤツが2名も登場(′・ω・`)


まあ冷静に考えたら、顔を隠した強盗が、人にぶつかって一瞬素顔が見えた時、絵描きの才能があるヤツが、その場に3人も居合わせてたわけだ(しかも3人は全くの他人)。うーん。ご都合主義以外の何物でもないよなあ…。



一人目の男は、加門礼(かもん れい)。“孤高の天才画家”として画壇では超有名人で有る彼は、派パっと犯人の似顔絵を描きあげてしまいます。それはまるで芸術品のような神がかり的な上手さの絵で、警官が「このまま額に入れた飾りたいぐらいだ」と、どっかの鼬みたいなことを言い出すほど。



そしてもう一人は、空波丈(からば じょう)。その日のメシ代にも事欠いてる、一枚2千円で似顔絵屋をやってる青年です。


面倒くさいので以下「ジョー」と表記しますけど、どうやら実在した芸術家ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ」が名前のモデルみたいッスね。これについてはいずれじっくり触れたいですな。


しかしまあジョーのツラを何度も読み返してると、だんだん「ヅラをかぶって標準語しゃべってるキー坊」にしか見えて来なくなるから不思議ッスね。まあ、顔のパーツや表情は、完全にキー坊だしなあ。


そしてジョーも、ものの5分とかからずに犯人の似顔絵を描きあげてしまいます。こちらはシンプルな、時代劇の人相書きみたいな絵。しかし犯人の特徴をしっかりと捉えた、これはこれで上手い絵。



どっちの絵を採用するか、実際にツラを見たリロちゃんの判断に委ねられる事に。
リロちゃんはネームバリューで加門の絵を選んじゃうのですが、なんと加門の口から「そんな事ないッス。こっちの絵の方が似てるッス」などと謙虚な意見が!



おおっと加門さんこれは意外。自分の絵よりジョーの絵の方が優れていると、あっさり認めちゃったッスよ。なんだかコイツ、普通に良いヤツなんスけど。タフに出てくる若者キャラは、クソ生意気で礼儀知らずな連中ばっかりだったから、すごく新鮮に見えます。


そしてその後犯人が捕まり、ジョーの絵の方が正確だったと証明されちゃうのでした。



…ってか似顔絵晒す前に、普通に犯人捕まっちゃったじゃないッスか。やっぱ凄いスね、無敵の国家権力様は。



とはいえ、なんだかんだで一件落着。ジョーからどんな絵を描いてるのか見せてくれよと言われるリロちゃんですが、あんなドン引きしちゃうようなヤンデレ絵を見られたくないと、(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブルしてしまいます。すると…。

ジョー「絵を描く才能って、神サマから与えられた能力の中で、最上のものなんだぞ
何もない所から「美」を作り出すなんて、これ以上すげぇ能力はねぇだろ」


…アレ?どっかで聞いた事ある台詞だなあって思ったら、アレじゃないか!デビルズデビルで鬼龍おじさんが似たような事言ってたやんww



なるほど。謎はすべて解けた。ジョーは間違いなく鬼龍おじさんの子供やね(′・ω・`) GOKUSAI終盤でパリのルーブル美術館を訪れたジョーが、美術館の片隅で、下っ手クソなモナリザの落書き(by KIRYUのサイン付き)を発見するという…ふうん。そういうことか。


もっとも、敢えてジョーの父親が誰なのかをはぐらかさせて、父親候補が何人も出てくるという、タフ的展開をなぞらえる可能性も微レ存。


そんでもって、ジョーが飼ってる犬の名前がピカソか。そういえば梅さんの代表作「BOY」に出てきたホームレス芸術家・ボブじいさんが飼ってたペットも「ピカソ」だったっけ。あっちは猫ですが。


梅さんはカウンタック連載時、フェラーリの資料を猿先生から協力してもらってたみたいだから、そのお返しなんスかね。「鬼龍カーの資料あげたから、ペットの名前パクってもいいよね(ニーッ)」って感じで(′・ω・`)



…というわけで、これが第1話ッスね。「なにっ」「悲しい過去」「生気の無いマネキンモブ」と、ジャンルが格闘漫画からアート漫画にチェンジしても、猿先生のテンプレ展開は健在なんだあっ!なんだか読んでて安心できます。


案の定、2ch漫画板に立てられた「GOKUSAI」スレ「えっ」「なにっ」「しゃあっ」などと言ったお決まりの単語が跳梁跋扈しており、非常に居心地がいいっスね。ノリが完全にタフスレと一緒だwww


あとは、まあ、猿先生お得意の、ヤクザやサド看守をいつ登場させるのかが楽しみッスね。
サド看守は、さすがに出てくるシーンが限られちゃいますけど、ヤクザはそのうちポンポン出しそうwww


【今週のテンプレ台詞集】



アートとは表現するということ “表現”とは表すことによって現れるもの 喜びや悲しみ ……心の闇までも…


(チッ なに見てんだよオヤジ 赤い髪がそんなに珍しいか?)


(くだらね―― 個展の時だけ“友達”かよ)


(え?)(なにっ)


美大生がみんな絵が上手いなんて勝手に思うんじゃねぇよ)


(このマリモ頭何者?)


「ちょっと待ってください 正直僕の絵より彼の絵の描いた方が犯人に似てると思います」


「その日のメシ代にも事欠いてる最低限の画家だよ」


「…けど今は2千円の価値しかないが いずれ億の値がつく絵を描く予定になってるけどね」


「死んでから売れたゴッホなんかになんかなりたくねぇ 俺は生きてる間にトラック一杯の金を稼ぐアーティストになるんだ」


(私の絵…そんなもの見せたくない ドロドロとした心の闇を見られたくない)


「絵を描く才能って、神サマから与えられた能力の中で、最上のものなんだぞ」


「何もない所から「美」を作り出すなんて、これ以上すげぇ能力はねぇだろ」