(20100813)デトロイト・メタル・シティ外伝 レッド

雨の日も、嵐の日も、その男は、たゆまぬ努力(バイトの日々)に明け暮れる…。
全ては己が信じてやまない者の所に通い続ける為に…。



今回は、DMC信者の中でも特に熱狂的である、「DMCファンブック 魔典」では「ファンの鏡」と表記されていた「アイツ」にスポットが当たった外伝です。
面倒くさいので、以下コイツはいつも通り「レッド」と表記します。


なお、あらかじめ書いておきますが、今号のYA表紙には、でかでかと「帰ってきたクラウザーさんとか書かれていますけど、実際には今回のマンガにクラウザーさんは全く出て来ません。JARO的に大丈夫なのかコレ(w



今日もビクトリーレッドの中の人として、ヒーローショーで活躍するレッド。もはやすっかり子供たちのヒーローです。





ちょwwww教育上よろしくねえwwwww



ところが、ヒーローショーを主催してるおっさん(なんだか妙に梨元さんに似てる)が突然、うちのヒーローショーが倒産するからバイト代が払えないとか言い出してきたからさあ大変。


レッドにとっては、ヒーローショーのバイト自体は別にどうでもいいんですが、今日は奇しくもDMCのライブがある日。


「このバイト代で行く予定だったんだ、どうしてくれんだよ!!
3千円出せよ3千円!!
必死に正義のために戦ってんだぞ!!」


まあ、正義の為といっても、「アナル固め」してたじゃん!とか、そんな無粋なことは言っちゃいけません。
しっかし、以前DMCのライブは毎回行ってると豪語してたとはいえ、どんだけ生活切り詰めてるんだレッドwwww



と言うわけで、クラウザーさんが降臨するライブに行く為には、どうしても3000円が必要。なので、3000円が欲しくて欲しくてしょうがないレッドは、バイト仲間の紹介で、素人が参加できる格闘技大会イベント(優勝賞金100万円)に参加することになりました。
もちろんこのまま「ビクトリーレッド」の着ぐるみで参戦。
とは言え突然の飛び入り参加など許されるはずもなく、入り口でなどと止められますが、主催者に張り手を見舞って強行突破。かっけえええええ。


そして天性の天賦の力で、あっという間に決勝戦まで登りつめてしまいます。展開はやっ。


「ここまで戦ってきて改めて思い知らされた
己の未熟さとクラウザーさんの偉大さを
俺は弱いっ!!」


そう言いながらも決勝戦の相手をぶん殴って、歯を三本ぐらい折ってヘシ折って優勝。なんという圧倒的強さ…。


一体レッドの中の脳内クラウザーさんはどんだけ強いんだ…。実際はただのゴボウ男なのに…などと言ったらDMC信者たちに確実にSATSUGAIされちまいそうです。嗚呼恐ろしい。


恐るべしレッド。これほどの強さがあればプロの格闘家としてガッポガッポと儲かり、輝かしい格闘家の道が…って、え?賞金100万円は後日振込み?













かっけえええええ。





こうして最後は無理矢理3000円をゲットしたレッドは、そのままDMCのライブへ…!!






ラストのコマの、ライブを見つめるレッドの純粋無垢な笑顔がまぶし過ぎます。まさに、コイツこそがファンの鏡!!



しかし、クラウザーさんを追いかける為に、日々どんな過酷な労働もいとわないタフな肉体と精神を兼ね備え、

毎回欠かさずライブに行く為に生活費を切り詰め(貰ったバイト代を即ライブ代につぎ込むぐらいだから、相当生活費とかヤバそう)

目標の為なら、如何なる困難をも打ち砕く強い意思を持ち(飛び入りで格闘技大会優勝)

たとえ目の前に輝かしい栄光・未来(100万円withプロ格闘家への道)が待っていても、一秒のためらいもなく、目の前の3000円(クラウザーさん)を選ぶ…!!


これ、少女漫画とかに置き換えたら、とんでもない尽くしっぷり&強い信念です。まさにこれぞ真実の「愛」!!完全無欠のヒロインじゃないか…!!
ちくしょう、読んでて胸が熱くなってきやがった!!って感じです。


そう考えると、なるほど、やっぱり、この漫画の真のヒロインは、紛れもなくレッドだったんだなあと改めて痛感させられます。


今回のお話、若杉先生は一見ギャグっぽく描いておりますが、真の内容は、クラウザーさんに対するレッドの、1ミクロンも揺るぎの無いほどの強い「愛」を描いた、壮大なラブロマンスだったのです!!…たぶん。


え、ヒロインは相川さんじゃないのかですって?
誰それ、どこのメス豚?



若杉公徳先生の巻末コメント
「単行本10巻発売中です!」