7年間もの長きに渡り、週刊ヤングジャンプ誌上で、様々な笑いと感動を提供し続けてきた、伝説のコピーギャグ漫画「夜王」が、最終回を迎えてはや3ヶ月。
夜王の無いYJに寂しさを感じつつも、あ、そう言えば井上先生が「3ヵ月後に新作開始予定です!!」とか言ってたけど、そろそろだよなあ…なんて思い出しはじめてた先週、予告に衝撃の発表が!!
日本騒然!あの超人気連載が帰ってきた!
次号、夜王が僕らの元に帰ってくる!!!伝説の王が復活!!
[夜王外伝]〜真夏の聖夜〜
原作:倉科遼 漫画:井上紀良 センターカラー31P
超人気キャラのスピンアウトストーリー!
大人気キャラ聖也が出会ったのは・・・!!
博多時代の聖也の衝撃的一夜が明かされる…!
そして29号より井上紀良、堂々の新作新連載スタート!!!
「なん…だと…?」
もう「夜王」の新作は読めないものだとばかり思っていたのに、まさか再び「夜王」を読む事ができるとは…!!しかも聖也さんのスピンオフ…!!
これはもう、面白くない筈が無い。
とてつもない破壊力を秘めた作品である事は疑いようもありません。
そしてwktkしながら待つ事1週間。
ついに「夜王外伝 真夏の聖夜」の全容が明らかに…!!
流石は「夜王」です。
しょっぱなの扉絵からして、ものすごい衝撃の連発です。
扉絵の笑いどころとしては
(1) 聖也さんの珍妙なポージング
(2) 煽り文「見るがいい。天が、俺達を祝福している。」
(3) ひっそりと右中央に書かれている「
肉便器編警察編」前編リミックスの宣伝文。
このように、たった1ページの扉絵で、3回も爆笑する事ができるのです!!
なんという壮絶なお得感。これこそが夜王クオリティです。嗚呼、3ヶ月ぶりのこの笑いの感覚が、何もかも懐かしい…。
(1)の、聖也さんが「天を見よ!貴様には見えるはずだ、あの死兆星が!」と言わんばかりに天空に人差し指を掲げているポーズは、非常にカッコいいけど、妙に笑えるという絶妙なバランスを生み出しています。
(2)は、相変わらず見事な編集者の煽り文です。YJでは「夜王」と「ノノノノ」の煽り文を考えてる編集さんは、本当に素晴らしいセンスの持ち主ですから困ります(′・ω・`)
そして(3)ですが…。これは詳しく説明しないと分かりにくいポイントですので、抜粋させていただきます。
本誌で絶大な人気を誇った霧崎が登場する「警察編」前編を収録したリミックスも5月31日(月)より発売!今すぐ書店・コンビニに走れ!
肉便器の人気がちゃんと作者や編集サイドにも伝わっていた点も、大変素晴らしいのですが、問題は最後の「今すぐ書店・コンビニに走れ!」
この「夜王外伝 真夏の聖夜」が掲載されている2010年ヤングジャンプ26号の発売日が、5月27日。
そして「警察編」(前編)リミックスの発売日が、5月31日(月)。
ちょwwwまだ売ってねェ!!
まったく、何と言う恐ろしいブービートラップなのでしょう。何日前から本屋さんに並ばせる気なんだ編集部は(′・ω・`)
というわけで、もう扉絵でお腹いっぱいになった感がありますが、内容に入りましょう。
博多・中洲のフィリピンパブで働くフィリッピーナのユキ。彼女を指名した酔っ払いDQN客は、彼女と1発ヤろうとして断られた腹いせに、ユキが帰宅途中1人になったところを襲撃。
「オマエをレイープするぜグヘヘヘヘ」などとフィリッピーナのユキに襲い掛かるDQNたち。
なんだか梅澤ワールドみたいな展開です。
なお、酔っ払いDQNのツラが、もう人間と言うよりバケモノの領域みたいになってて吹いた。
しかしそこへ「みっともないマネはやめろ!」と助けに入る男が出現!!
顔は影で隠れて分かりませんが、白い靴とスーツ、そしてロン毛シルエットで誰なのか、もう皆さんはお分かりですね。そう、我等が聖也さんです。
そして、本編で愛斗さんをフルボッコにした暗殺拳で、DQN達をフルボッコにする聖也さん。素晴らしい戦闘能力の高さを披露しますが、何より圧巻なのが、このコマ。
聖也さんのハイキック、カコ(・∀・)イイ!!
まるで、全盛期の田原俊彦を彷彿とさせる、見事な脚の上がり方です。
「せ、聖也!博多の夜を統べる男…“スコーピオン”の“皇帝”上条聖也だ!!」
やがて聖也さんの存在に気付き、狼狽するDQNたち。
しかしついに聖也さんも「皇帝」呼ばわりされるようになったのか…。「ノノノノ」の皇帝アナルショップ先輩と同格ですね。凄ェ!!
聖也さんは「去(い)け!!」と鋭いガンを飛ばして、DQN達を追っ払うのでした。
相変わらず良く分からないルビキタ━━(゚∀゚)━━ !!!!! これぞ夜王クオリティですね。
こうしてユキを助けた聖也さん。ユキは聖也さんの美しさと優しさにすっかり惚れて、スコーピオンへとやってきます。「この女…陥落(おち)たっ!!」
聖也さんはお試し料金でやって来たフィリピン女性に対しても、他の女性と変わらない、丁重に優しい接客を行います。
スコーピオンにやって来た女性客は「聖也ともあろう男が、フィリピン女を客にするなんて…」と驚きを隠せませんが、そこは側近の光がすかさずフォローします。
「聖也さんはどんな女性であろうと差別はしませんよ
今の言葉、聖也さんの耳に入ったら悲しみますよ」
確かにロミオ時代(連載初期)の聖也さんは、女性を憎しみの対象・金のなる木だとしか見てなかったので、金になるセレブな客しか相手にしていなかったのですが、今ではこのように手厚い対応…。以前とはえらい違いです。この辺は主人公の某ラッキーマンの影響でしょうねえ。
というか光、フォローするのは良いんですけど、お前も4ページぐらい前(125ページ)に
「聖也さん、変な女が聖也さん指名で来てるんですが…」
って、言ってるじゃねえかwwww
お前も人の事言えねえええ。
しかしこの後、父親が危篤になったので、ユキは急遽帰国しなければならなくなりました。彼女はオーバーステイ(不法滞在)なので、一度帰国したら、もう二度と日本には帰ってこれません。助けてくれた聖也さんに感謝しつつも「聖也さんと一緒に、もう一度雪を見たかった…」と言い残して、泣きながら立ち去るのでした。
すると、聖也さんはそんなユキを近所の公園に呼び出し、指パッチン。するとなんと、真夏の博多の公園に、本当に雪を降らせるのです。
「雪だ!もう一度見たいと言ってたから、俺からのプレゼントだ!!
神様にお願いして、特別に今日だけ降らせてもらった…君のために!」
ウオオーッ!!聖也さん超かっけええええええ!!
でもモチロンこれにはからくりがあって、見えない所で光たちに人工雪を降らせて貰っていたのでした。
それにしても、人口降雪機をわざわざ使うとは…。しかも大して金を貢いでない、二度と日本に戻ってくる保証の無いフィリッピーナに、ここまで尽くすとは…。
mixiアプリ「キャバウォーズ☆恋してセレブ」の主人公ホスト並みのムチャクチャな振る舞いです。
なお、調べてみたところ、安価な小さいスノーマシン(人口降雪機)なら数万円も有れば借りられるようですが、コマを見た限りじゃ、かなり大掛かりな装置に見えます。
トラックに乗っけてるようなでかさですし。こんな代物、個人が借りたらいくらかかるのでしょう。想像すらつきません。一ホストがやる事にしては、あまりにもスケールがでかすぎる…。
というか、こんな大掛かりな人口降雪機を借りて使用する場合、素人がこんなの扱えるはず無いんですから、オペレーターを雇わなきゃいけないはずなんですが…運転席で操作してるのは、スコーピオン中州店の九州なまりが酷すぎる男・龍弥じゃないか!!しかもご丁寧に作業着を着用するという徹底振り。
おそらく聖也さんは、女性客のあらゆる要求に応えるため、部下に様々な特殊スキルを習得させているのでしょう。
彼岸島チックに表現するならば「あったよ、人口降雪機が!」「凄ェ!!」「こんな事もあろうかと、龍弥に人口降雪機の運転技術をマスターさせておいたんだ!」「でかした!!」的な。
聖也さんなら、マジでそうやりかねないから恐ろしい所です。なんたって、自ら肉体をムキムキにしたり、鞍無しで白馬にまたがったり、暗殺拳を体得するなど、自らも様々なスキルを身につけるほどですから(w
しかしまあ、本当に素晴らしい内容です。
もうこれが新連載でいんじゃね?という気持ちでいっぱいなんですが(′・ω・`)