(20091217)「あんな」 #3

今月号の月刊ヤングジャンプ梅川和実先生の短期集中連載作品「あんな」の第3話(最終回)。まあ、短期集中連載だし、仕方ないね。


山奥のペンション「のらやまねこ」に、「谷山祥子」という、可愛らしいおにゃの子がやってきます。彼女の正体は、飛ぶ鳥どころか飛行機も落としそうな売れっ子画家「あんな」。ところがひょんな事から崖下に転落して一時的な記憶喪失状態に。やがて記憶を失ったあんなたんから「私達…恋人どうし…とか、な、なのかな…?」と言われ、彼女の大ファンであるペンションのオーナー、純朴そうな好青年の近永さんは、思わず「うん」と嘘をついちまうのでした。こうして幸せなカップルとしてペンションで暮らしていた二人でしたが、だんだんあんなたんの記憶が戻ってきたのか、絵に興味を示し始め…?



最初はなにげなーく絵を描いてみたら、アレ?なんか私ってメチャ絵上手く描けてね?って事で、いつしか画材道具を部屋に持ち込んで、本格的に絵に没頭しちゃうあんなたん。その興味は、まるで砂漠に水を垂らしたかのように、あっという間に広がっていきます。もはや近永さんが止めようとしても、歯止めがかから無い領域に…。でもって近永さんに己の力作の感想を説明しているうちに


「あんなだったらいいな、って思ったの!!」


…それは、記憶が戻る前のあんなたんが、口にしてたセリフ。それを聞いた近永さんは、彼女の記憶が戻ったんだと悟り…。


あんなたんの記憶は完全に戻ったわけじゃないようですが、記憶が戻ろうが戻らなかろうが、彼女の本質自体は何ら不変であり、それゆえいつしか絵に没頭してしまう…ということですね。



さて、あんまり描くとネタバレになっちゃうので、あらすじ書きはこの編にして、感想モードに入ってみます。



結局近永さんは憧れのあんなたんと結ばれてハッピーエンドになっちゃうわけです。まあ、ベタと言えばベタですが、きれいにまとまった終わり方ですね。


梅たんのことですから、騙されたと知ったあんなたんが近永さんと刺し違えちゃうとか、近永さんが誘拐監禁の罪でタイーホされちゃうとか、そういった鬱ENDもあるのカナとは思いましたが、まあさすがにそれは無いか(w



今回の作品は、敢えて乳首描いたり、セクースシーンを描いたりと、かなりチャレンジ要素が盛り込まれてたような気がします。「偽END」なんかもそうですよね。コレは演出的に良かったかも。


まあ結局、この漫画が伝えたかった事とは


「女の子が記憶喪失になったら、とりあえず恋人同士だと言っとけ」


ってことでおkなのか?なんかこう書くと、身もフタも無いなあ(′・ω・`)