(20090812)デトロイト・メタル・シティ TRACK97「COMBAIN」

故郷大分にて、自らのウォシャレポップス音楽の才能の無さに打ちのめされた根岸は、父親の操るコンバインの勇姿に惹かれ、あれほど嫌がっていた地元コンバイン会社への就職を志してしまうのでした。


「僕、お米で人を幸せにしたい」


えーと、それなんて松岡修造?


そして初心者の根岸が父親の指導のもと、実際にコンバインを操縦するシーンに入るのですが、ここで容赦無く挿入される「森節」。


知らない方のためにご説明しますと「森節」とは、今はヤングアニマルで「自殺島」を描いてる森恒二先生が、前作「ホーリーランド」にて時折見せていた「やけに特徴的な解説文」のこと。作者自らの実体験を元にした解説が、妙に生々しいのです。
そして若杉先生の森節?も、なんか妙にリアルだったりします。


「賢明な読者はもうお気づきかもしれない
根岸のようなコンバイン初心者をまず戸惑わせるのがこのコンバインの振動である
この振動が原因となり、酔ってしまった経験をお持ちの読者も多いだろう」


いや、そもそも読者にコンバイン操縦経験のある人、少ないから!!


何気ない説明文でも、森節だけで笑っちまう自分がここに。


でまあ、父親にもコンバインに対する真剣な想いが認められて、イザ面接に望みます。苗田コンバインの歌を作ったりいろんな提案をしてアピールしますが…見事に玉砕。地元でもあんまりな扱いな根岸(´・ω・) カワイソス
挙句の果てには個性が無いまで言われる始末。所詮根岸のウォシャレ音楽は「個性」にすら値しないのかと思うと、余計に(´・ω・) カワイソス
あんなん言われちゃ、そりゃあ根岸じゃなくったって、大暴れしたくもなります。


惜しむらくは、出来ればこの面接シーンも森節全開で行ってほしかった(′・ω・`)


しっかし、故郷ですらこんな扱いだとは、もはや根岸にはクラウザーさんと化してデスメタルの帝王の座に君臨する以外、選択肢はないようです。もういっそのこと、家族には正体をバラしちゃっていんじゃね?
あ…でも、弟の俊くん(バカ)に知られたら、いろいろと面倒なことになりそうだから、アイツだけにはナイショと言う方向で(w



若杉公徳先生の巻末コメント
「改めてホーリーランドを読み直したら影響受けました。森先生ありがとうございます!