女ナシ、車ナシ、ショボい給料の会社さえ辞めることもできない空山舜34歳(晴矢顔)。浦島龍童じいさんからカウンタックLP400を250万円で譲り受け、「カウンタックLP400を手に入れる」という25年前の夢を叶えることができました。
寅さんの持ってるベンツで、ディーラー物のAMG・E320T−3.6が自動車雑誌の取材の対象になったという事で、舜は寅さんの取材について行き、取材の様子を見学する事にします。
公園で取材をこなしていると、記者がそろそろ試乗させてくれよーとか言い出しますが、寅さんが「この車のエンジンをかけるには、ちょっとした儀式(コツ)が必要なんだ!」とか言い出して…。
「ちょwww何言ってんのこのチョビヒゲ!!エンジンかけるのに儀式要るなんて聞いた事ねーYO!!」と、記者は寅さんの言う事など耳を貸さず、イグニッションをひねりますが…エンジンなんてかかりゃしねー!!
「どうなってやがるんだ、クソッタレー!!」と、記者が悪戦苦闘していると、寅さんは儀式のやり方を伝授します。
「右手でイグニッションを最後までひねりながら―――
同時に左手で“P”(パーキング)に入った状態のシフトレバーを
左右にガチャガチャゆすってみてくれ…」
これは実際にそのシーンを読んでいただくか、または実際に試してみれば分かると思いますが、これは、左右の腕を交差させなくてはならないので、すんげーやりづらいです。
しかしそのかいあって、無事にエンジンがかかります。こんなセキュリティシステムがあったなんて凄ェ!!と記者がビックリしていると、寅さんが種明かしをします。まあ簡単に言うと…。
「ニュートラルスイッチが接触不良を起こしてる」だけでした(′・ω・`)
でもその方がかえって防犯には役立つかも知れないと、敢えてそのままにしてあったのです!!
なんというケガの巧妙!!つーか直せよ(w
その後も取材は着々と進み、最後に一言!と尋ねられると、寅さんは「右側のパワーウィンドウスイッチは大切に扱って欲しい」と答えます(右向きドアの絵が描かれた右側のパワーウィンドウスイッチは非常にレアであり、もし壊したら左向きドアの絵が描かれたヤツに替えないといけないから)。
「ある偉大な建築家は言った――
“神は細部に宿る”と…
たかが小さなスイッチにまでこだわるその姿勢は―――
この車全体のクオリティーを表現しているはずだ!!」
とまあ、寅さんが最後にカッコよく締めたところで、取材終了。
でもって後日、その取材記事が書かれた雑誌が出版社から届くんですが…。
よせばいいのに、ニュートラルスイッチの接触不良の事までバッチリ書いていやがりました。
ちょwwwコレ雑誌に書かれたら防犯にならねぇじゃねーか、クソッタレー!!
こうして「からけ」の読めない記者のせいで、寅さんは壊れたままだったニュートラルスイッチを修理しなければならなくなっちまいましたとさ♪
今回の話はデロリアンの時以上に、内容が薄いと言えば薄いなあ。連載初期のバトってた頃とくらべると、さすがに物足りなく感じますけど、たまにはいいかも。
巻末コメント
Q: 個人的に金メダルをあげるとしたら?
A:鳥の巣を設計したヘルツォーク&ド・ムーロン。