[バレンタイン心中」その6 「おまえは愛のテロリストとなれ!!」

春菜は岡パパンによって綾と引き離され、無理矢理に尚樹と3日後に結婚式を挙げるハメになってしまいます。「結婚式まで一歩も部屋から出るな!」と言われ、なかば監禁状態です。


「私は彼と引き裂かれたまま生きていくなんて嫌!!」と叫ぶものの、岡パパンには聞きいれてもらえず、結局春菜は食事も採らずに窓の外をぼんやりと眺める毎日。綾が現れるのを信じて…。


ここでポイントなのは、岡パパンが“家から”ではなく“部屋から”一歩も出るな!!と口にしている点。
いっくら金持ちのお嬢様とはいえ、ここまでこの漫画を読んだ限りでは、春菜の部屋にはお風呂とトイレが完備されているようには見えません。便所とフロくらい、行かせてやれよパパン!


それに、この発言をまともに受け取ると、岡パパンは3日も風呂に入ってない状態の娘を嫁に出そうとしているワケで、それは尚樹に対してメチャクチャ失礼なんじゃ(w



その頃綾は春菜の母親の日記を持っておっさんの家に向かいます。昔の恋人を思い出して飲んだくれているおっさんに対して「この負け犬が(゚Д゚)!!」と煽りだします。


「おれはっ、おれは春菜を放したくない!おっさんみたいに負け犬にはならない!!」


そういって部屋を出て行った綾ですが、春菜を連れ出そうにも、家の前には警備員達がビッシリとガードしているので、おいそれと春菜に近づくことすらままなりません。


(このまま泣き寝入りするしかないのか…?
いやっ、おれはあいつとの愛を無駄にはしたくない!
けど無力なおれに何が出来るって言うんだっ!!)



一方残されたおっさんの方ですが、綾が残していった春菜の母親の日記を読んで大ショック。今まで捨てられたとばかり思っていたおっさんでしたが、そうではないという彼女の真意を知り、何かにとりつかれたかのように、ノートパソコンで文字をカタカタと入力しています。泣きながら。
そして文書が出来上がると、おっさんはそれを持ってとある新聞社に向かうのです。


(見ててくれ…彩佳!!)


この時のおっさんが別人のように凛々しくなってて、盛大に吹いた。おっさん、変わり過ぎ!!



同じころ、冴子は焦っていました。このままでは大好きな尚樹が春菜とくっついてしまうからです。

冴子は金で雇った綾の知り合いの男たちに「殺してよ!!春菜を殺してよ!!」などと、とんでもない事をホザいています。
でも彼らからして見りゃ、いっくら金を貰ったからとはいえ、コイツのせいで自分達の仲間が2人ほど放火で捕まってしまった(冴子の指示で春菜のアパートを放火してタイーホされました)わけでして…。


「あれだけの事させといて、金だけで済むと思っていんのかよ
政治家のお嬢さんよぉ!!」

「やっ…いや―――っ!!」


因果応報。こうして男達の怒りをかってしまった冴子は見事にレイープされてしまい、ボロボロの服装のまま帰宅。そしてそのまま尚樹に「ねえ…早く抱き締めて」などと迫ってきますが、あまりの異様な雰囲気に尚樹は「寄るなあっ!」と拒絶。すると…ゲゲェーッ!!いつの間にやら冴子の手には果物ナイフが!!


「尚樹、愛してるって言って、いってよぉぉ!!」





なんというNice boat.



そしてついに結婚式当日。春菜はウエディングドレスを着せられ、お手伝いさんから「お嬢様、とてもキレイですよ」などと言われてます。3日も風呂に入ってないのに(w


しかし突然家の周囲が騒がしくなります。おっさんが新聞社にリークした情報によって、岡パパンと松本の不正が発覚。岡パパンの家の回りにはマスコミと労働者が集まって、今にも暴動に発展しそうになり、とても結婚式どころじゃ有りません。


そしてニュースを耳にした綾の元にはおっさんが現れ、バイクのカギとひとつの指輪を手渡します。それはかつておっさんが春菜の母親に渡そうとして、渡せなかった結婚指輪…。
そして、おっさんは綾に力強く叫びます。


「お前はおれと同じ過ちを繰り返してはいけない…!!
愛の前に立ちはだかるものがあるなら――お前のその手で壊すんだ!!

いくんだ綾!!おまえは愛のテロリストとなれ!!」



 


おっさん、無駄にかっけえぇぇぇ。
しかし何故テロリスト?なんだかえらく犯罪の匂いがプンプンします(w



そして、暴徒と化したマスコミと労働者によって警備が破られ、もはやなす術がない岡家。そんな中、春菜と岡パパンは、尚樹と冴子がnice boatの果てに2人とも死んだと聞かされるのですすが、次のコマでは2人の死が何事も無かったかのようにスルーされてて泣けた。お前らもうちょっと触れてやれよ。


それでも綾が来る事を信じて疑わない春菜。岡パパンは「あいつはお前を迎えになどせんっ…」と言ってるそばからバイクに乗って綾が登場。観念した岡パパンは自分がみんなを引き付けているうちに春菜に裏口から外に出るように促します。


「行けっ、あいつの所へ!!お前はお前の愛を生きろ!!」


なんだか最後だけカッコいいなあ、コイツも。


そして岡パパンが玄関から出てきて、マスコミから集中砲火を受けてる隙に、春菜は裏口から綾と再会。そのままバイクでどっかへと走り去るのでした。
しかしウエディングドレスでバイク2人乗りしてるけど、ドレスのすそが思いっきりバイクの後輪に絡まりそうで、スゲー危なっかしいぜ(w


そしてたどり着いたのは、春菜が今日結婚式を上げるはずだった教会。なんでそれを綾が知ってるのかはさて置き、バイクで教会のドアをぶち破るのはどうかと思うんだ(′・ω・`)


「ここには、愛を認めてくれる神父もいない…
ふたりの愛を祝福する参列者もいない
ふたりの愛を奏でる賛美歌もない
そして…おれには約束された未来も何もない…
それでもお前は、神に愛を誓えるか?
一生おれについて来れるか?」


春菜は笑顔で「はい」と答えると、綾はおっさんからもらった結婚指輪をはめるのでした。
このあたりの綾のセリフは、いかにも「ここが決めシーンだぜ!」と言わんばかりですなあ。



こうして二人はめでたく結ばれた…のですが、この2人がくっつくために、どれだけの奴らが犠牲になった事か。

岡パパン → タイーホ
松本 → タイーホ
尚樹 → 冴子に刺されてあぼーん
冴子 → レイープされた挙句、尚樹を刺した後自らあぼーん
冴子に雇われた綾の知り合いの男 → 2名が放火でタイーホ
源さん → 丸太の下敷きになってあぼーん
綾パパン → ダイナマイトで爆死


つーか。登場人物のほとんどが、死んだり捕まったりしてるじゃん!!
どんだけ犠牲になりまくりなんだ(w
こう考えると、春菜と綾はとんでもない疫病神だなー。特に春菜のほう(w


…というわけで、長い間書いていった「バレンタイン心中」はコレでおしまいです。

さてはて、次は何を書こうかしらん。