「ありがとてにぷり。」


タイミングを一日逃しましたが 、みんな大好きテニヌ漫画テニスの王子様が今週号のジャンプをもって、9年ちょいと長きに渡る連載が終了いたしましたんで、
せっかくだからなんか書きます。


わざわざyahooのニュースでも記事になるくらいなのだから、その影響力ははかりしれません。

間違いなく「ひとつの時代が終わった」と言えるのではないでしょうか。


それでは最終回
「Genius379 Dear Prince〜テニスの王子様達へ〜」
を振り返ってみましょう。

まずは、冒頭の流れから。


(1)越前、サムライドライブで意図的にボールを2つに割る

(2)幸村、割れたボールを(なぜか分身して)2個とも打ち返す

(3)そのボールが1つにまとまるかのように集まって、それを越前が打ち返す

(4)今度はバラバラにコートに突き刺さる

(5)審判「ゲームセットウォンバイ…越前リョーマ6−4!!」


ええーっ!!決まっちゃったYO!!


普通に考えたら、ボールが2つに割れた時点でノーカウントだと思うのですが、これは(2)で幸村が2個ともボールを打ち返しちゃったので


「あっ、今2個とも打ち返したからOKね」


と、審判が判断してしまったのではないかなということです。
つまり


「さっき2個とも打ち返せたんだから
コレは2個とも打ち返せないのはおかしいよね、だから有効!!」


という解釈で、ポイントになった…。
普通のテニスルールならありえないジャッジですが、なんせコレは「テニヌ」テニスとは似て比なる競技です。
これくらいのムチャなジャッジが行われても不思議ではない…のか?


まあ何にせよ越前が勝ったので、見事全国制覇を成し遂げた青春学園中等部。
さあ感動のフィナーレへ突入というところで、読者を待ち受けていたのは…。


『Dear Prince〜テニスの王子様達へ〜』
作詞:許斐剛
作曲:SCRIPT


ちょwwwwいきなり歌始まったwwwww


しかもこれがわざわざ5ページにもわたって展開されて行きます。
まあ、これがアニメなら別に自然なんですよ、こういうシーンで歌を流すのは。
でも漫画という媒体では、音楽なんて流れないわけですから、繰り広げられるのは
作詞:許斐剛による、5ページ分のポエム!!


これを読んでる読者の多くは、どっか遠い世界に置いてかれてしまった印象を味わったのではないでしょうか。
少なくとも、KAJIMEはそう思った(w



というわけで、、コレだけでもたいした破壊力なんですけど、極めつけは、わざわざ


JASRAC申請中」


と欄外に書いちゃっているところが、あまりにもCOOL過ぎます。
ちょwwwおまwwwどんだけ本気でCD化させるつもりなんだよ!!という。
別に、巻末コメントで「今週の歌はCDにするよー」とか、さらりと紹介するだけでいいのに、何でそんなにアピールするのだろう。


なお、許斐先生は、その巻末コメントにおいて

「今回作った歌は発売されるのでよろしく!
あるM(メッセージ)が隠されていますよ」

と述べています。
とりあえず、歌詞の一部分の頭文字を縦読みすると


「ありがとてにぷり」


となるというのはすぐに分かりました。

でも、あの許斐先生が、この程度の隠しメッセージで終わらせるとはとても思えません。
きっと、「ありがとてにぷり」はカモフラージュのためのブラフであり、もっと重要なメッセージがこの歌の中に隠されているんだ!!…という気がしてならないのです。


凡人のKAJIMEには、これくらいにしか思いつかないのですが…例えば、「183ページの歌詞部分。

いつかは誰も
自分の夢に
区切りを着けなくちゃと言うけど
嫌だよ


これは、連載は終わらせたくなかったけど、大人の事情でしょうがなく終わっちゃったんだよウワァァン・゚・(ノД‘)・゚・ という、許斐先生の心の叫びではないでしょうか。


続いて

キミに届ける勇気が
少し溜まった時は
これからの物語を
共に描き出そう


これは、「届ける勇気が少し溜まった時は」…つまり「アイディアが溜まったら」
「これからの物語」→「続編でも作ろうかな〜♪」という意味でしょうか。
「共に描き出そう」は、もしかして、読者にアイディアを求めている…ということ?
どっちにしろこの後の「My friend」は「この漫画を楽しんでくれた読者」…に当てているのは言うまでもありませんね。


そして前後しますが

明日の為に
リスクは承知さ
我慢できるかな
とても辛いけど


テニスボール
握りしめた
プレッシャーの中
限界を超えよう!
(歌詞の英字部分は省略)


これは「もしかしたらかなり待たせちゃうかもしれないけど、テニスボールでも握り締めて待っていてくれ」でしょうか。
どうして待つ方法が「テニスボールを握り締める事」なのか、全くわかんないのですが(w

「限界を超えよう」とは、待ち過ぎて我慢の限界を超えてしまうくらい…つまり「相当待たせてしまうかもしれない」という意味合いではないかと。
「リスクは承知さ」「我慢できるかな」「とても辛いけど」というフレーズは
読者に「明日(続編)」の準備期間の間、「待つ」ことの大変さを伝えているのでは…と推測できます。


したがって、このページの歌詞を要約すると、


「連載は終わらせたくなかったけど、大人の事情で終わっちゃったんDA、
でもなんかアイディア溜まったら続編描くから(アイディア募集中!!)、
その間お前らちょっと大変だけど
テニスボール握り締めて待っててくれYO!!」


という許斐先生のメッセージなのかなあ…と思えてくるのです。

う〜ん、でも、絶対他にも何かある気がする。
凡人にはこれ以上分からないけれど(w



…そして5ページにも渡る歌(ポエム)が終わると、いつの間にやら1年後に。

桜乃たんは結局ヒロインらしいことは何ひとつ出来ていなかったなあとか、
性格的に部長向きな桃城じゃなくて、海堂が部長やってるのは、きっと桃城が全国でマトモに活躍できていなかったからだろうなあとか、
背景役3人のうちのカツオみたいなのが、いつの間にかスーパーサイヤ人してるなあとか、
まあ色々ツッコミどころはあるんですが、最後はカラーページでアメリカらしき場所へ。


「おいコラ、チビは引っ込んでな!」
「オレ達プロ級テニスの邪魔だ!!失せろクソガキッ!!」


などと、どっかのスラムっぽい場所(たぶんテニスコート)で、
アメリカ人っぽいDQNテニスプレイヤーがチビっ子を虐めていると、
そこにフラっと現れた越前らしき口調のヤツが「ふーん、あんたらテニス上手いんだ…ねえだったら俺にもテニス教えてくんない」とか口にしてるところで、おしまい。


DQNテニスプレイヤーたちが、ものすごく適当に描かれたツラなのはさて置いて、ここでとっても気になるのは
彼らが口にしている「プロ級テニス」ってのは、どんだけのレベルなんだYO〜!?ってこと。


アメリカは日本に比べると、はるかにテニスのプレイ技術の高い国…と思うので、
きっとコイツらクラスの連中でも「無我の境地」くらいは当たり前のように使いこなせるのでは…?という気がするわけですよ。
まあ、日本の「テニヌ」が海外でも流行っているのならば、ってのが前提ですが(w


あと、越前が1年後にアメリカにいるってことは、
あれだけ手塚が越前に口が酸っぱくなるほど言っていた

「越前…お前は青学の柱になれ」

は、何ひとつ守られていないも同然であり、どんだけ唯我独尊な主人公なんだコイツは!!というわけで、手塚(´・ω・) カワイソス。


まあ、その辺が気になると言えば気になりますが、ひとまず連載はおしまい。
長きにわたりKOOL…じゃなかった、COOLな漫画を展開してくれた許斐先生にはアリガトウ&お疲れ様と言いたいです。


まさに文字通り「ありがとてにぷり」