今週の夜王 特別編 「夜王 歌舞伎町外伝」


 本日発売の「YJ漫革」の巻頭カラーに「夜王」が掲載されてたよ。ウオオーッッ!


 12月20日の仕事終わり。遼介派一行(卓也(ヤムチャ)も一緒にいます)はロマ劇場の前でうずくまっている女の子、有希(17歳)を発見。いかにも家出少女っぽい彼女を見て、思わず昔の自分を思い出した遼介は、彼女を自分たちの寮に泊めてあげることにしました。

 久しぶりにタコ部屋(2段ベッドが3つで6人の狭い部屋)に集まる寮介派のメンバー。かつてはこのタコ部屋からスタートした遼介も、今ではマンション住まい。修さんは個室。ほかの連中も2人部屋に出世したそうな。しかしここでヤムチャがこんなことを言ってます。


「ホント、遼介派に入ってよかったよな」


 おいおい、おまいは「卓也派」を立ち上げたんじゃないのかヤムチャ!なにいきなり遼介派に入ってるんだ(w あんだけエロティカの女オーナーの前で「遼介に勝ってNO.1 ホストになる」とか大見得切ってたくせに…とんでもないヘタレですよ、コイツは。

 さて。しばらくこの寮にお世話になることになった有希ですが、彼女は“女帝”になりたいと口にします。キャバクラやクラブのホステスやって、夜の世界の女帝を目指しているんだそうです。つーか“女帝”って何さ?“嬢王”とは違うんですかー!?しかもわざわざアキラ(名倉)に「そういう漫画あったよなー」と言わせてるのが非常にわざとらしく見えてしょうがないですよ倉科先生!!
 ↓あ、ちなみに“嬢王”ってのはコレです。今テレビ東京でドラマ化されてる例のやつです。原作者は夜王の原作者と同じ倉科遼先生ですよー。

嬢王 1 (1)
嬢王 1 (1)
posted with amazlet on 05.12.13
倉科 遼 紅林 直
集英社 (2005/03/18)


 最初はホストを「容姿と金だけで莫大な金を女性から巻き上げる最低な人種」と、なぜか毛嫌いしていた有希ですが、遼介たちの仕事ぶりが気になるのか、一日彼らについていくことにしました。
 そんな遼介たちの仕事前までの行動とは…要約するとこんな感じです。

●お昼12時ごろ。遼介たちはOLやキャバ嬢たちに営業電話を掛け捲ってます。彼らはコレをかけ終わってからわずか2〜3時間の睡眠時間をとるんだそうな。ちなみに毎月の携帯電話代は7万円以上というとんでもない額。つーか、「石黒弘人」って誰?

●午後3時ごろ。遼介たちが向かった先は開店前のバー。そこのマスターからカクテルの作り方の講習を受けます。つーかオーナーがカクテルの味を教わったとか言う、遼介を連れてったバーには教わりに行かないのね(コミックス3巻参照)。
 「何かを習得するには睡眠時間を削ってでもやるしかない…」と遼介が言うとおり、コレもすべてはお客様を楽しませるための努力。ほかの連中の中には華道を習ったりとか、料理教室に通ってる奴もいるんだそうな。
 それにしても、シェイカーを持つ遼介とヤムチャの手が激しく変です。こいつらの前途は多難だなあ(w

●その後は、道端でキャッチという名の営業活動。ヤムチャはわざわざ高級車を乗り付けて女性たちの前に現れます。演出しすぎ(w そんなヤムチャを見た女性からは「誰よあの人!?芸能人!?カッコよくない!?」という黄色い声。まあ、その意見は半分当たってるなあ。ヤムチャは元アイドルだし(w
 NO.1 の遼介も例外ではなく、女性をキャッチしようと自ら声かけてます。修さんの解説によると、遼介は聖也さんから「女性に恥をかかせないこと」ことを学んだそうです…って、聖也さんが遼介にそんなことを教えてるシーンって、今まであったっけ?
 まあ久しぶりに聖也さんのご尊顔が(イメージ映像だけど)拝めたから別にいいや(w やっぱ聖也さんはカコ(・∀・)イイ!! なあ。また出てきてくれないかなあ。


 とまあ、こんなに頑張る遼介たちを見て、考えを改める有希。そんな有希に声をかけるカップルが現れます。動揺する男をよそに、アバズレ女のほうが有希のことを「キモイ」などと散々けなしまくるのでした。
 そしてここで有希が遼介にすべてを話します。有希はさっきのアバズレ女と一緒にいた「健」という男と付き合っていたのですが、アバズレ女(キャバクラ嬢)にとられてしまい、彼女たちを追って東京に上京。あんな女に負けたことが許せないと思った有希は、見返すために“女帝”目指して歌舞伎町にやってきた…というわけです。
 しかし遼介は「ここが有希ちゃんが輝ける場所なのか、歌舞伎町が好きになれるのかをじっくり見て考えてみろ」と諭して、この街を観察してみればと促すのでした。有希はもうしばらくここに留まることを決意。食事や洗濯などをしてみんなに妹のように可愛がられるのでした。


 そんでもってクリスマス・イブの日。遼介は忙しい中、有希の元を尋ねてクリスマスを祝い、雪の降る公園でシャンメリー(ノンアルコールの飲み物です)タワーをプレゼントします。すると先ほどのアバズレ女が違う男とともに登場。どうやら健は金ヅルとして彼女に利用されまくっていたようです。で、今付き合っているのは、歌舞伎町のどっかのホストクラブのNO.1 ホストらしい、リン君。ふたりは有希のことを散々バカにしまくるのですが、遼介は「彼女に謝れ!!」と、二人の背後からシャンメリーを頭からぶっ掛けるのでした。おいおい、おまいは聖也さんから「女性に恥をかかせないこと」を学んだんじゃなかったんかいな?やっぱりコイツ全然わかってねえ!!もう一度九州の聖也さんに怒られて来いと思わずにはいられません(w
 当然リン君は遼介をブン殴ろうとしますが、あっさり返り討ち。そして遼介の顔の傷を見るとひどく狼狽します。


「ひ、左眉に傷のあるホスト…あんたは…あんたは…もしかして…」
「ああ…ロミオの遼介だ!早く彼女に謝るんだ!!」


 目の前の男が遼介だとわかると、リン君はあっさり遼介と有希に謝ります。つーか、なんかコレって「北斗の拳」でケンシロウの胸にある北斗七星の傷を見て狼狽するモヒカンザコと一緒のような(w なんかどんどん遼介が神格化されていくなあ。

 結局有希はアバズレ女の頬をビンタして、歌舞伎町が大好きとなり、高校卒業したら本格的に“女帝”を目指すことを誓って、故郷の仙台に帰っていったのでしたとさ。