(20150105) 彼岸島 48日後… 第18話「遺体」

彼岸島は「週刊ヤングマガジン」で連載されていた、吸血鬼が住む島彼岸島を訪れた主人公宮本明たちの戦いを描いた、スタイリッシュ丸太アクションホラーギャグ漫画です。


現在は、第3部?に当たる「48日後…」シリーズがはじまりました。
雅(マサ)率いる彼岸島の吸血鬼達が持ち込んだ、吸血鬼ウイルスを媒介した蚊の猛威によって、崩壊した日本。
法も秩序も無い、吸血鬼達が跋扈する荒れ果てたこの地に現れた、片足を引きずり、顔に傷を持つ、左手1本で丸太をぐわしと掴む救世主…。
その名を、宮本明!!



美少年邪鬼・吉昭をブッ倒し、腹の中にいたボス吸血鬼を見つけ出した明さん。
ところがそこへ、ジョスコにいたもう一人の邪鬼・ユリ(ニット帽ケンちゃんの妹)が現れて、いきなり瀕死の吉昭とセックルをおっぱじめました!







これは前回のワンシーンですけど、新年1回目の1コマ目から、これなんだよなぁ(′・ω・`)
1人たたずむ明さんの後姿が、シュール感を引き出していて、こんなん草しか生えやしねェ!



この豪快な邪鬼同士のハードセックルを垣間見た人間どもは「うわあああ、化け物ォォ」と叫んで、みんな一斉に逃げ出しやがった!
ちょwwwお前ら!そんな騒いでユリを刺激したら…ユリがお前らに襲い掛かっちゃって、明さんの面倒事が増えちゃうだろ!いい加減にしろ!


そして、ニット帽ケンちゃんの口からも、こんなセリフが飛び出します。








う…うん。まあね。言ってる事自体は、間違っていないと思うんだ。
でも…何かが違ェ!
(まあ、本当に間違っているのは、このマンガそのものだと言う無粋なツッコミは、さて置いて)


そして、このコマを見ていると、なぜか不思議と笑いがこみ上げちまうから、ちくしょう!

アレか。このセリフを、号泣しながら叫んでるのがポイント高いのでしょうかね?
やっぱりベイマックス先生ェのセンスは、新年早々相変わらず、ハンパねェ!



そして、そんなニット帽ケンちゃんの叫びも空しく、ユリの手に捕まり、片っ端から喰われまくる人間たち。
なんだかレミングスピクミンのごとく、はかなき存在に見えてきます。
まあ、セックルは体力を消耗しますからね。ましてやアレだけの巨体同士のハードセックルとなれば、なおさらの事。
「腹が減っては戦ができぬ」と言いますし、そりゃ人間をチョチョイっと摘まんで、栄養補給したくなるのも、無理もないですね!



「あ、こりゃやべェ」と思った明さんは、ニット帽ケンちゃんと一緒にまた部屋に隠れて、やり過ごそうとします。
外からはユリに喰われる人間たちの阿鼻叫喚の叫び声。ニット帽ケンちゃんはたまらず明さんに「助けに行かなきゃ!」と懇願しますけど、明さんは聞く耳持つ気ナッシング。「俺は化け物退治にも人助けにも興味はない」とサラリと返答し、義手の刀も仕舞っちまいました。


今まで散々「吸血鬼は全員殺す(キリッ)」*1と断言し、邪鬼になった田中さんの母ちゃんとか、亮ちゅけの友人だった和美とかを平気で手にかけておいて、今回はスルーなのか(′・ω・`)という気もしなくも無いんですが、まあ吉昭倒してボロボロですし、ユリは見逃してくれと懇願されちゃってますし、まあ、仕方ないのかもしれませんね。



そして最後。大きな物音がしたので部屋を飛び出した明さん達が見たもの。それは、息絶えた吉昭を抱えて、ジョスコを立ち去るユリの後姿が…。


最後のコマには「たとえ理性のない化け物になっても兄妹の絆は消えず。悲しみを乗り越え、人は強くなる…。」という、なんとも切ない煽り文が添えられています。
って、…アレ?なんか露骨にイイ話に持っていこうとしてません?
結局のところ「せっかく助けてあげた人間たちが、勝手に逃げ惑って、案の定ぶっ殺された“だけ”」なんですけどねえ(′・ω・`)



…いずれにせよ、てっきり明さんがユリと戦う羽目になって、また10週ぐらい無駄に消費するのかと思ってたので、ユリ戦がスルーされたのはちょっと意外でした。
まあね。そろそろ読者的にも、新しいステージ、新しい展開が見たいですからね。
\McPixel/先生ェにしては、賢明な判断だったと言えるかもしれないェ。





*1:と言いつつも明さんは、アマルガムの斧神様を仲間に引き入れようとしたり、隊長とキャッカウフフしてましたけどね。結局殺したけど。