(20110603)今週の「華と修羅」 第四十六話 賛美

扉絵キャッチコピー
「清廉の仮面を被りし、悪魔の会見が始まる。」

柱文
華族の醜聞(ゴシップ)に記者(ハイエナ)が集う…。」
「衝撃の事実…!」


今週の煽り文(キャッチコピー)は、扉絵のヤツも含めて、なかなかのスマッシュヒットです。
特に華族の醜聞(ゴシップ)に記者(ハイエナ)が集う…。」は、夜王に出てきた「柔らかき雌肉に淫獣が群がる」を彷彿とさせるノリで、ジワジワ来ます。

まったく、原作者の谷本先生や作画の井上先生だけでなく、担当編集さんまで、読者を笑い殺しに来てるから困るぜ、この漫画は(w



次男の美彦(ほっこり兄さん)が、平賀男爵(鶴瓶師匠)を日本刀で斬りつけた事件(ちなみに命に別状は無いみたいです)は、たちまちマスゴミの餌食となり、屋敷の前では沢山の記者達でごった返しています。
一家を代表して姿を現した新便器は、事実関係を認め「正直すまんかった」と涙ながらに謝罪。





迫真のウソ泣き。
反省しているぜと言うアピールを対外的に示すのですが…この便器、この非常事態をも己のアピールの場にせんと目論んでいたのです。

新「当然、美彦は唐房を除名となります…
しかし家から追い出して終わり、それで良いとは私は思いません!
彼が二度とこのような暴挙をせぬよう監視し
共に社会復帰の方法を模索し
必ずや世のため人のために働ける人間になるよう
私が責任持って指導いたします!」


なるほど。つまりこれは「出所した美彦を真っ当な人間に更生させる育成シミュレーションゲームを発売させるYO!」というフラグなのですね。わかります。


しっかし、ほっこり兄さんはもう華族には戻れず、家を追い出されるのか…。自業自得とは言え、あんまりにも(´・ω・) カワイソス。


更にその後も新便器のアピールタイムは、どんどんと拍車がかかります。

新「それを唐房家当主としての私の義務
最初のノブレス・オブリージュとしたい!
私はここに宣言します、唐房はこの汚点を跳ね除け
必ずやまた華族の見本となるべき名家に戻る!
天子様に誓って!この私が命をかけて!
私が必ずやこの国を富ます!強くする!」



必死なのはわかりますが、手をバタバタさせ過ぎだwwww


いちいちオーバーリアクション過ぎて、まったく、どこのミュージカルだよ!!って勢いです。
しかも「唐房家当主として」などと、すでに俺が当主になったんだZE!と言わんばかりの猛アピール。慎太郎涙目過ぎる。


なお、この新便器のアピールタイムを、いつもの新聞記者さんが冷ややかにかつ冷静に突っ込みを入れています。「ちょwwwお前まだ当主になってないやんwww」とか、まるで我々読者の声を代弁しているかのようで、実にGJですね。



こうして、緩急をつけた迫真の演技により、なぜか新聞記者達から理解を得られた新便器。会見が終わると割れんばかりの拍手が沸き起こり、その拍手に両手を挙げて応えるのでした。









コロンビア。
このポーズを見て、真っ先にこれを連想してしまって、盛大に吹いた。



一方、ほっこり兄さんの母親である清音(ババア)は、息子がタイーホされ華族から追放された事のショックで、悲しみに暮れていました。

これはツンデレと言うよりは、純粋な親子愛でしょうねえ。
ロールスロイスを乗り回して豪遊し、家では女中をはべらせハーレム三昧と、やりたい放題やってた放蕩豚息子ですが、やっぱりお腹を痛めて産んだ息子なんですから、母親としては当然のリアクションとも言えるでしょう。


そんなやり場のない怒りを、心配して声をかけてきた慎太郎にぶつけちゃうババア。「お前が屋敷に戻ってこなけりゃ、何も起こらなかったんだYO!」だの「そのツラが憎々しい!」だのと言いたい放題。挙句の果てには写真立てまで投げつけられる始末です。
ああ、腹違いで妾の息子なばっかりに…あんまりと言えばあんまりですねえ。
しかし、ババアと一緒に写真に写ってる、きれいなほっこり兄さんスマイルが、妙に愛嬌があるのが泣ける。



さあ、いずれにせよ次期当主争いはいよいよ佳境に突入します。お互いに一票ずつ推薦状を手にしている慎太郎と新便器。鶴瓶師匠と九鬼男爵(九鬼便器)の分は無効扱いとなったため、最後に残った評議員「寅爺」の支持を得られた方が、晴れて唐房家次期当主の座に輝く流れになりました。


…って、鶴瓶師匠はノーカン扱いなのか!
別に死んだわけじゃないのに、関さんとはえらい扱いが違うなあ。なんだか不憫すぎるwww



そんな矢先、突然新便器は慎太郎に対して、爵位争いから辞退してくれないかと言い出してくるではないですか。
当然「だが断る」と一歩も引かない慎太郎。すると…。






わざとらしいにも程があるwwww


どう見てもただのコントです。本当にありがとうございました。



新便器が落とした写真には、新便器と、手をロープで縛られ、目の部分だけ空いた布っきれをかぶった謎の覆面女性が、ツーショットで写っています。

この覆面姿、何かに似てるなーと思ってたら、アレか。「X−MEN」のジャガーノートか!変な所からネタを引っ張ってくるなあ井上先生。





いずれにせよ、見るからに怪しさ大爆発な写真。この女を肉便器として調教してそうで、やっぱ怖いッスね、新便器は。


アレ?でもこのジャガーノート女の目、どっかで見覚えが…。あああああ、まさか!!


正体に気づいた慎太郎は大慌て。「この女は何処にいるんだ(゚Д゚)ゴルァ!」と新便器の胸倉掴んで詰問しますが、あっさりとブン殴られて返り討ちに遭います。まあ、腕負傷してるしな。


強気です!「それが人に物を頼む態度か?あ〜ん!?」と、ここぞとばかりに超強気!!
ついには「お…お願いします教えて下さい!」と、あの慎太郎が新便器にまさかの土下座!!


最近は電力会社の社長さんや、焼肉屋の社長さんまでもが土下座する、空前の土下座ブームですが、その余波が遂に華修羅にも。
まあ、ブームの火付け役である「どげせん」は、最近休載ばっかりですけど(w


新便器は、そんな土下座する慎太郎の頭を踏んづけて、衝撃の事実を告げるのです。

新「そうだ…生きている!百合子は生きている!!
もう一度言うぞ!爵位争い…辞退してはもらえぬか!」


この時の新便器の表情は、まさに悪魔が乗り移ったかのような形相…。
まったく、今週の新便器は、色々と喜怒哀楽が激しい…。色々と頑張り過ぎだよ!!


そしてまあ…読者の心情としては、なんとなーくそんな予感はちょっとしてましたけど、やっぱり生きていたんかい百合子!!
以前新便器がハゲ真壁にこっそり漏らしてた「慎太郎が絶対に新便器に勝てない理由」ってのは、どうやらこいつの事なんでしょうかねえ?確かに、「こうかは ばつぐんだ! 」なんですが。


とはいえ、このジャガーノートが百合子であるという判断材料は、写真に写った目元だけですし、「火傷がひどい」と言われている割には、なんか手は妙にキレイだし、そもそも百合子の勝ち気な性格からして、ホイホイと新便器に服従してるっぽいのが、どうも怪しい気もします。
もしかして、全くの別人(たとえば真智子たんとか)の可能性も完全には否定できません。あの便器ならそのぐらいやりかねません。


とりあえず、百合子?を貧民の慰み物にするぐらいだったら、ほっこり兄さんにプレゼントしてやれYO!と思ったところで、次週へつづく。