(20101119)今週の「華と修羅」 第二十二話 「誤解」

扉絵キャッチコピー
「月にかかる叢雲のように、乙女の心に影が差す――」

柱文
「新の奸計に百合子とすれ違った慎太郎だが…」
「また一人、策謀の渦に飲み込まれる…!」

「そこはもはや蟻地獄、あがけばさらに沈むだけ」という、新(新便器)の意味深発言を耳にして、もしや百合子の身に何か有ったのでは?と、血相変えて百合子の自宅へとやって来た慎太郎。


家の前では貴島子爵が部下に百合子の居場所を探させており、どうやら失踪騒ぎになっちゃってる模様。

おいおい、これはどういう事なんだ…?と、慎太郎が困惑していると、暗闇の向こうから、衣装が泥まみれになった百合子がフラフラっとご帰宅。
なんか傍から見てると、誰かにレイープされた後みたいな登場の仕方ですなあ。これって。



早速慎太郎は百合子に、どうして待ち合わせに来なかったんだと尋ねますが、百合子は慎太郎には随分とそっけない態度です。
「ハァ?会いたくねーと手紙寄越したのはテメーの方だろーが!」とか「待ってるヤツがいるんだから、とっとと長屋に帰れ(゚Д゚)ゴルァ!」などと、なにやら慎太郎には身に覚えの無いことばかり口走っています。


おまけに、そのまま立ち去ろうとする百合子の手を取り、「ちょっとお待ち下さい!」と引き止めようとしたら「…不潔!!」と手を払われてしまいました。






見ようによっては、百合子が慎太郎に昇竜拳を繰り出しているようにも見えて、吹いた。
どこで習得したんだよ、そんな技wwww



結局この後慎太郎が何を言っても、百合子は全く聞き入れる様子もなく、さっさと屋敷の中に入っちゃいました。
それにしても、パパンである貴島子爵がいる前で

「お嬢様のような方を、私はずっと…ずっとずっと待っていたのです!!」


と、口説き文句と思われるような発言を平気で口にする慎太郎も、ちょっとどうかと思います。


そして、呆然とする慎太郎の後ろで「ざまあwwww」とあざ笑ってる様子の貴島子爵がイイ味で出してますな。

まあ、貴島子爵は百合子を新便器とケコーンさせたいので、慎太郎の事はあまり快く思ってませんから、見事に百合子にスルーされて、さぞや嬉しかったのでしょうなあ。きっと。




しょんぼりして自宅の長屋に帰ってきた慎太郎。するといつも通り真智子たんが「お帰りなさいまし」と待ち構えていました。

そう言えばさっき百合子が「待ってるヤツがいるんだから、とっとと長屋に帰れ(゚Д゚)ゴルァ!」云々言ってたな。まさか百合子の様子がおかしいのに、真智子たんが関与しているのか…?
まあ、実際は、メチャクチャ関与しまくってるわけですが(汗)


しかし慎太郎にとって、真智子たんは妹のような存在。そんな健気な妹は、ずっと自分の味方でいてくれるに決まっている!!つまり「俺の妹がこんなに悪どいわけがない」!!なーんか、どっかのアニメのタイトルのようですが何と言うシスコンっぷり。


結局、慎太郎は「真智子は何か知っていれば、必ず私に告げてくれるはず!真智子は私の味方だ!」と結論付けるのでした。
ところが、慎太郎のそんな淡い期待虚しく、真智子たんの心の中は…。

お嬢様は諦めてくださいまし
でなければ新様は、更なる謀略を進めますよ…
慎様はわたくしのもの!
まだ諦めがつかぬなら、わたくしが止めを刺しましょう!


ちょww真智子たん物騒過ぎるwwww


しかも慎太郎に別れを告げ、ふすまを閉めた後、苦虫を噛み潰したかのようなおっかない表情を見せている始末。
あーあ。こりゃもう完全にヤンデレだ(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
そろそろ出刃包丁を持ち出しても、おかしくないレベルです。


ああ、弁当箱をブン投げてた健気な真智子たんが、もうなんか、懐かしいや…。
ここまでヤンデレ化が進むと、なんだか慎太郎のほうも気の毒に思えてしまいますなあ。



さて、長男・新便器と三男・慎太郎が爵位争いをしている中、次男・美彦(ほっこり兄さん)は、ロールスロイスを乗り回して毎晩夜遊び三昧したりと、やりたい放題。どうせ次代当主は兄上の新便器で決まりだろうと思っているので、自分が次代当主になる!などという野心なんか、全く芽生えちゃいません。後継者争いなど完全にアウトオブ眼中なのです。


この日もほっこり兄さんは、自分の部屋でお気に入りの女中をはべらせながら、別の女中同士を全裸でキャットファイトさせたりと、悪い意味で全くマイペース過ぎる生活を送っています。

「もっと殺す気で向かわんかあ!それでは褒賞などやれんぞお!」


まったく、なんちゅー趣味してるんだ、コイツはwwww



しかしその一方で、ずっとほっこり兄さんの妾をしている女中・喬子(きょうこ)は、内心ではかなり焦っていました。


ちなみにこの喬子ってのは、第1話で「今から昴ぶりが鎮まらんのだ!」とほっこり兄さんにやられてた、松原のぶえ似の巨乳女中です。どうやらおっぱい星人らしいほっこり兄さんにとって、彼女は大のお気に入りの女中みたいですね。



さて、この喬子の立場からしてみれば、このまま次期当主になる気の無い、ほっこり兄さんの妾をやっていたのでは、未来がありません。新しい後継者が誕生したら、ますます立場が悪くなるでしょう。
それでなくても、子供を宿したら、わずかばかりのお金で故郷に戻される…妾となった女中の立場など、その程度だったわけです。


この状況を脱却するには、ほっこり兄さんをやる気にさせて、唐房家の次期当主になってもらうこと。そうすれば、当主の妾として、少しはハクがつくというもの。
このため喬子はほっこり兄さんをその気にさせるため、いろいろとヨイショをし始めるのです。

「新様は少し近寄りがたい雰囲気があります…
女中たちの間では、美彦様の当主を望む声が圧倒的でございますよ」

「これは小耳に挟んだのですが…百合子お嬢様と結婚する者が、当主に大きく近づくとか?
もしやお嬢様は美彦様をお慕いしているのでは?
女なら皆、新様より美彦様を選びます」


おいおい、いくら何でもそれはちょっと無理有り過ぎじゃね?
いくらほっこり兄さんでも、そんな安易なおべっかに乗るほどバカじゃ…。



「お嬢様が…?
確かに初対面の折、お嬢様が私に向けた笑顔に特別なものを感じたのは事実…
兄上の手前、距離を置いたのだが…」


はい、バカでしたー!!


まったく、何を根拠にそんな事言ってるんだ、お前はwww 「バクマン。」の中井さんといい勝負です。
アイドルとかのファンになると、盲信しちゃうタイプだなあ、これって。
間違いなくAKB商法の格好の的ですな。



で、これはしめたと思ったのか、その後も喬子は「美彦様に距離を置かれたなぞ、女としてこれほどの悲しみはありません!」とか「美彦様に抱かれるのは、女の夢でございます…」などと、ひたすらほっこり兄さんをヨイショ。もちろんその裏では

「そう、私がこの愚か者を侯爵にする!私が殻房家の淀君に!
肉欲処理に唐房家に参ったのでは御座いません!」


などと、喬子の心は野心まみれ。実は意外とやり手なのか、喬子?



ともあれ、それでもほっこり兄さんをその気にさせるには十分だったようです。突如立ち上がると…。

「真か?あの百合子が私を求めていると?
あの百合子が私を!
百合子が私をををを!!!」






美 彦 、 覚 醒 ! !




「百合子が私をををを!!」という雄叫び。
「ぶわ〜〜〜っ!!」と舞う札束。
キャットファイトをしてる女中達に全裸でダイブ(ルパンダイブ)。
贅肉まみれの太っちょボディに、堕天した真っ黒い股間のアーチ…。


もはや全てが上質のギャグです。色々とやり過ぎですよ井上先生!!



これまでずっと静観の構えを見せていたほっこり兄さんが、ついに覚醒!!し、爵位争いに乗り出す…。なんという胸熱展開。全国ウン万人のほっこり兄さんファンにとっては、たまりませんなあ。
まあ、他の兄弟たちと比べると、


「百合子お嬢様とセックルがしたい」だけ


と、動機が一人だけ明らかに不純過ぎるのが泣けますが。



しかし百合子からしてみれば、愛しの慎太郎は真智子たんと女中狂いしている(と思い込んでいる)。

かといって激しくアプローチしてくる新便器は、車内でいきなりブチューしてくるわ「私はあなたを蹂躙する」とか言い出す、ストーカーチックな肉便器野郎。


…ここで、ほっこり兄さんが、傷心の百合子に上手いこと近づいて、好印象を与える事が出来れば、「ああ、美彦様は本当に私の事だけを見てくださっている…」と百合子が惚れ、もしかしたら、本当に百合子と結ばれてしまうかもしれません!!


そう考えると、まさに今が千載一遇の大チャンス!!
間違いなく今が、人生で一番、ほっこり兄さんが輝いている瞬間と言えましょう。



果たして、覚醒した超(スーパー)ほっこり兄さんは、百合子をめとって唐房家次期当主になる事が出来るのか!?次週へ続く!!



…まあ、どうせムリだろうけれど。



しっかし、今週号読んだ限りだと、慎太郎といい、百合子といい、そしてほっこり兄さんといい…。
どいつもこいつも、あっさり騙され過ぎだwww 
コイツ等にオレオレ詐欺なんて仕掛けたら、何の疑いもなく、即引っかかりそう。下手に金持ってる分、老人よりもよっぽどのカモです。


華族ってヤツはみんなこんななのでしょうか?コイツ等の老後が激しく心配です。