今週の夜王 第270話 「生涯の…!」(その1)

 今週の「夜王」は、まさに警察編肉便器編のラストを飾るに相応しい濃密な内容てんこ盛りにつき、今回は今日と明日で、2回に分けてお送りします。ご了承ください。



 遼介はエリート刑事の霧崎京一郎(肉便器)の手により、とあるキャバクラ嬢への自殺教唆の疑いでタイーホされ、根性焼きまでさせられますが、夜王の手助けによって釈放。自分を陥れた黒幕をふん捕まえる決意をします。
 そして、ついに遼介と肉便器は一連の事件の真の黒幕で、肉便器の上司に当たる五島次長を追い詰める!!これに対し五島次長は「現役ソープ嬢と付き合ってるんだって?」などと肉便器に揺さぶりをかけるものの、次の瞬間、肉便器の口からは「その女は、ただの肉便器だ!!」と、衝撃の発言が飛び出した!!



(霧崎さん…この場を切り抜けるために…?)


 横で聞いてた遼介は、今の肉便器の発言は、本意では無く、脅しには屈しないという姿勢を見せるために、わざと暴言を吐いたんだ!!推測します。

 しかし、遼介が急に肉便器の事を「霧崎さん」“さん”付けしてるのが妙に不自然で気になります。つい直前まで「アンタ」呼ばわりしてたくせに(w



 とはいえ、肉便器が麻美の事を肉便器呼ばわりしたところで、五島次長の優位はまだまだ揺らぎません。五島次長は長官から下っ端役員までのあらゆる弱みを握っており、それによって権力を掌握しているからです。


 …と、なんだかこう説明されると、五島次長がとんでもない大物に思えてしまいますが、まさかこの時点では、この男が今週の8ページ目でいきなり退場させられる雑魚キャラになってしまうとは誰も思いますまい。



 これに対し肉便器は「あなたの築き上げた権力など、砂上の楼閣に過ぎない!」と吐き捨て,いきなり速攻魔法発動!!
 肉便器のひと声により、次長室に堀江(ニセ便器)を特殊召還!!


 召還された肉便器ソックリな風貌のニセ便器。五島次長の手駒であるはずの彼ですが…。


「五島利夫…業務上横領並びに特別背任の容疑で逮捕する!!」


 なんと、いきなりその五島次長に手錠をかけて、タイーホ!!
 まさかの背信行為に「オンドゥルルラギッタンディスカー!!」と余裕が無くなって、うろたえる五島次長。なんだか急に小者臭がしてきました(w



 実は事前に肉便器は「協力しないとお前も道連れにすっぞ(゚Д゚)ゴルァ!」とニセ便器を脅し、まんまと寝返らせていたのです。
 それにしても、94ページの4コマ目、同じコマに並ぶ、肉便器とニセ便器の夢のコラボレーションの破壊力が物凄い…。





どっちがどっちだか見分けがつかねェ!!


なんというか、「テニスの王子様」で菊丸先輩が1人ダブルスやってるシーンが思わず脳裏に浮かんでしまいました。
いや、こっちは別人なんですけど(w



 その次のページ(95ページ)の「それならそれで構わん!」と、どアップで邪悪な笑みを浮かべる肉便器と、すっかり目が点になっている五島次長のどアップのツラの対比も物凄い破壊力です。


 まあ、こうして五島次長はアッサリタイーホされてしまいます。

 そしてニセ便器に「連れて行け、堀江!!」と命令しているシーン(96ページ1コマ目)も、まるで自分の分身に命令を出している描写にしか見えません。


 どう見ても、生き別れた双子の兄弟です。本当にありがとうございました。



 さて、悲願の黒幕を捕まえてホッと一息ついた遼介と肉便器。駆けつけた藤田刑事が見守る中「ホストの中にもお前のような筋の通った人間がいると言う事がわかったよ」と肉便器が言い出すと、なんと遼介と歴史的和解!!固い握手をかわします。





 いやあ、まさかこの2人がガッチリと握手をするシーンが来ようとは。肉便器編が始まった頃じゃまったく想像すらできませんでした。
 なお、このコマで2人の熱い友情シーンを見守っているフリをして


「あ〜、今日の晩ご飯は何かなあ〜?ハンバーグだといいなぁ〜♪」


などと思い浮かべていそうな、素朴な表情の藤田刑事があまりにもミスマッチ過ぎて吹いた。



 さて、ひと仕事を負えて、警察庁から出てきた遼介・肉便器・藤田刑事の3人。すると目の前に、肉便器が急にいなくなって、心配でたまらなくなった麻美がひょっこり現れるのですが、肝心の肉便器は、その麻美を完全にスルー。


「オイ!麻美さんはアンタの事心配してここまで来たんだぞ…ちゃんと返事しろよ」


 遼介の呼びかけにも、知らん顔の肉便器。果たして2人の運命は?




…えーとごめんなさい。今週の「夜王」、あまりにも内容が盛り沢山過ぎるので、2回に分けてお送りします。
「生涯の…!」(その2)を、お楽しみに。