梅さんの原作!「阿吽(あうん)」はやっぱりロックでした


 梅さん初の原作!!本日発売のYJ漫革に、梅さん原作の漫画「阿吽(あうん)」が掲載されました。作画の奥嶋ひろまさ先生は、ヤングジャンプ新人賞奨励賞を受賞したり、2003年2月期MANGAグランプリ佳作“ハイテンションラヴァー”が読みきりとして掲載されたりしています。絵柄は微妙に梅さんに似ているようなカンジで、もしかしたらもとアシさんかなにか…なのかも。


 舞台は、江戸時代?っぽい設定ながらも、微妙になんかが違うようなそんな不思議な世界「日の本の国 東の都」。まあ「SF侍コミック」らしいから仕方ありませんが(w みんなちょんまげとか着物とか着ている人たちを集めて、ひとりの大道芸人が何か芸を見せようとしています。
 彼の名は「エンマ」。ちなみにコイツの服装ですが、どっからどう見てもジャージ着てるふうにしか見えません。周りはみんなちょんまげ頭で着物とか着てるので一人だけ浮いてて不自然極まりないですが、まあ「SF侍コミック」ですから仕方ありません。まあロックではあるしね(w


「さ――さぁ、お立会いだぜみなの衆!
タメもシカケもないこの俺(オイラ)の口の中から――
“剣”を出してごらんにいれちゃうぜ!!」


 いきなりこんな事を言い出したエンマが、自分の口の中に手を突っ込むと…!


 なんと、ほんとに剣が出てきたじゃありませんか!!しかも剣を出すだけではなく、元通りに剣を口の中に入れても、口が切れる事はまったくなく、ケロリとしていやがります!コイツはすげえ…。

 しかし、口の中から剣を出すと来ましたか。梅さんの出世作「BOY」の主人公・日々野晴矢は、よく背中からフライパンを出していましたが、今度は口から剣ですか!!やっぱりこっちの方がインパクトとしては高いですねえ。実にロックです。
 …待てよ。たしか以前梅さんの漫画で、同じように口から剣を出していたヤツがいたような…?うーん、思い出せないなあ。


 このとんでもなく過激でロックな見せ物に、観客たちは大喜び。やんややんやと用意されたカゴの中におひねりを入れまくるのでした。するとこの芸を見ていた「天草十蔵」(あまくさ じゅうぞう)というお侍さんがエンマに声を掛けてきました。まあ分かりやすく書くと「トランスポジションのキャラ」という事です(w

 剣の腕を磨くため武者修行している彼は、ぜひともさっきの芸のタネを知りたいんだとエンマに迫ってきます。エンマが「んなこと言われてもタネもシカケもねえってのに…」と返答に困ってると、今度は「集英一家」と名乗るイカにもガラの悪そうなDQN侍たちが、いきなり「ショバ代払えや(゚Д゚)ゴルァ!」などと、梅澤ワールドお決まりの口調でエンマに言いがかりをつけて来ました。見かねた十蔵が止めに入ろうとすると、DQN侍のボス核である「鬼頭」(きとう)さんが、いきなり胸元から拳銃を取り出して目の前に突きつけて来ました。199(ワンダブナイン)!!

 さすがに拳銃持ってるヤツ相手に刀で挑んだのではどうしようもありません。するといきなりエンマが口から剣を発射して、鬼頭さんをブッ倒してしまいます。ボスをやられたDQN侍たちは「覚えてやがれ!」と捨て台詞を残して逃げ出してしまいました。

 …そうそう。このシーンを見てやっと思い出しましたよ。このエンマのように、口から剣を出していた梅澤漫画のキャラを!

そうそう、こいつだ(w


 梅さんの代表作「SWORD BREAKER」に出てきた「魔人・ブロッケン様」。腕が6本の剣になって人間どもを「斬きざんで」(原文ママ)いた、アバルの魔人です。
 まさか今頃になってブロッケン様のことを思い出す日が来ようとは、まったく世の中何が起こるか分かったモンじゃありませんね。そうか、エンマはブロッケン様の息子だったんだよ!!(な、なんだってー)


 こうしてDQN侍を追っ払ったふたりは、その後居酒屋へ。ここでエンマはタネ明かしをします。エンマは地球人ではなく「ベロソード星」からやって来た「ベロソード星人」であり、口から自由自在に出し入れしていた剣「舌剣」(ベロソード)は、実は「舌」だったのです!おまけに伸縮自在で硬くもなれば柔らかくもなる…なんかこう書くと、ものすごく卑猥に見えてきちゃうよベロソード(;´Д`)ハァハァ
 ちなみに剣を出している時は当然舌はないわけですが、喋るのにはまったく支障が無いようです。


「ああしゃべれるぜ!ベロソード星人だからな!!」


 つーか、宇宙人ならなんでもありなんですか梅澤くん(w なんか、舞台が江戸時代っぽいのに宇宙人が平気で現れるってのは銀魂の神楽ちゃんとかとかぶっている気がするんですが、気のせいですよね(w

 なーんてお話をしていたら、店で騒ぎが。先ほどの集英一家のDQN侍たちが、なかなか注文した酒がやってこないので「ちんたらやってんじゃねえぞ(゚Д゚)ゴルァ!」と怒ってます。あわてて店員のお姉ちゃんが酒を持ってテーブルに近づくと、DQN侍の一人が足を引っ掛けてスッ転ばせ、持っていた酒が鬼頭さんの顔に思いっきりぶっかかってしまいました。すると鬼頭さんは…。


「うまそうな女やのぉ…
おいお前ら、酒の肴に犯(く)ってやれや」



レイープキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!


 出た!梅さんの三種の神器「レイプ」!!
ジャンプ読んだ読者五人…こいつで度肝を抜かせたのは有名な話だぜ!

 やはり梅さんの漫画と言ったら「ドラッグ」「ロック」とともに欠かせない「レイプ」。いきなりの伝家の宝刀に思わず度肝を抜かれてしまったぜ、クソッタレー!!
 しかも「犯って」と書いて「くって」とルビが振ってあります。これはまさに「腹へってレイプ」ならぬ「酒の肴にレイプ!!」またひとつ新たな梅澤ワールドを垣間見ましたよ。恐るべし梅澤くん。やはり食欲と性欲は紙一重なのだなあ。


 そしてこの後も、鬼頭さんが不意をついて十蔵の腕を後ろから狙撃するクズヤローっぷりを見せたり、エンマがベロソードひと振りで100人からのDQN侍たちを斬きざんだりと、見所たくさん。とにかく最初っから最後まで、梅澤ワールド全開なこの作品は、「カウンタックjに物足りなさを感じているアバル信徒の方たちにはまさにうってつけだと思います。たぶん単行本化されるとは思えないので、手に入れるなら今のうちですよー♪