今週の夜王 第138話「零という男」


 ある日の朝っぱら。仕事が終わった遼介は、卓也(ヤムチャ)と修さんに連れられて、高橋先輩のお店「ポイズン」を見に行きます。するとポイズンから、ロミオのかつての常連客だったミズキが出てきました。そしてさらに彼女の前に一台の車が停車します。いかにも高級そうな車を運転している男は「女衒のレイ」という異名を持つ、ホストクラブ「スナイパー」の「天海零」(あまみ れい)という、見た目がどからどう見ても「北斗の拳」のアミバ様にしか見えないヤツでした。


 車内でミズキから封筒を受け取るアミバ様。中に入っている大量の札束をうれしそうに数えています。ヤムチャによると、アミバ様は自分の客にガンガン金を使わせ、その金を消費者金融闇金から調達させ、首が回らなくなったらその女をソープに売り飛ばすという極悪ホストだそうです。


「俺も昔、客にかなりの金を使わせたが、あそこまではできねえよ…」


 昔って…七ヶ月前にゾンビ女に刺されたことを既に過去のものとして扱ってるつもりのようです。コイツは(w

 自分の店のかつての客が食い物にされている…!!それを聞いた遼介は発進しようとしはじめたアミバ様の車の前に突然両手を広げて立ちふさがります。続いて修さんとヤムチャも同じように…。



 なんかコレ、見ようによってはエロティカダンサーズが踊っていた「ブーンダンス」にも見えるなあ(w ヤムチャ直伝か!?


 車から降りてきたアミバ様に、遼介は「ミズキさんをソープで働かせてんじゃねえよ(゚Д゚)ゴルァ!」と抗議しますが、アミバ様はのらりくらりとした返答しかせず、まともに質問に答えるつもりすらない模様。頭にきた遼介がアミバ様の胸ぐらをつかんで殴りかかろうとすると「暴力を振るうんですか!?やりたきゃ、やりなよ!(裁判で)訴えてやる!」ダチョウ倶楽部の竜ちゃんみたいなことを言い出す始末。なんかこの辺が小者で実にアミバ様らしいなあ(w
 結局アミバ様は遼介に「遼介、女衒ホストはいいぞ!」みたいなことを言い残して、ミズキを車に乗せて走り去ってしまいました。しかしアミバ様が残した「女を高く買ってくれる新興のソープランドのオーナーがいる」という発言が気になって頭から離れない遼介は、翌日、高橋先輩の経営するシープ店「ポイズン」を訪れることにしました。ドアを開けると…。



満面の笑みだー!!

 なーんだ、その気になれば高橋先輩もこんなにこやかな笑顔が出来るんですね。ひとまずホッとしたよ。
 しかも高橋先輩自ら受付をやっています。上の者が自ら部下に手本を示すかのように率先してこのようなことをするとは、まさにトップの鏡ですねえ。偉いよ高橋先輩!!
 で、遼介は高橋先輩に事務室に案内されます。そして単刀直入に、アミバ様から女を買ってるんじゃないですかと問いただしてみると…。


「遼介…俺を見くびるなよ…
ソープランドという風俗店を経営し、夜の世界に生きていても根は真面目なつもりだぜ!
そんな俺が犬畜生にも劣るような犯罪行為に手を貸すと本気で思ってるのか!?
遼介、俺を信じろ…信じてくれ
俺はこの夜の世界に入っていろんな裏切りや汚い事を見てきたんだ…
いまや信じられるのは親友のお前くらいだ…
そんなお前に信じてもらいないなら、俺はどうすりゃいいんだ?」


 高橋先輩はこう言っていますが、その前のコマでの表情の変化や動揺っぷりから察するに、どう考えても高橋先輩がアミバ様から女買ってるのが読者にはまるわかりなのが悲しいところです。それでも遼介は高橋先輩の言葉を信じることにしたのでした。

 その頃、高橋先輩の女である梨佳は、ひそかにまたロミオに行きたいと思い始めていたのでした。つづく。